チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年4月22日
法王の成田での記者会見
以下最初に、AFPに載った今日の法王の記者会見についての記事です。
同じ記事がphayul.comにも載っています。
次に日本の記事も紹介します。
以下に日本は貧弱な報道しかしされないことが解ることでしょう。
このAFPの記事も同じ日本人?が書いているのにです。
それにしても法王相当に今回は、、ううう、強い発言が多いように思いました。
今回は遠くて、いつもの笑い声を聞けなくて残念です。
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東京KIMIKO DE FREYTAS-TAMURA(AFP)
<中国はまるで子供のように振る舞う、とダライ・ラマ>
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5jke-1OQ5ir-TDgS6rKzClU19A50A
ダライ・ラマ法王は、中国はチベット人やその他の少数民族を弾圧するに「まるで子供のような振る舞いをする」と非難し、正当な超大国になるには道徳的権威に欠けると語った。
チベットの指導者は日本で記者たちを前に、中国はその軍事力、経済、人口を誇るが、一方でほんの小さな反対意見の兆しに対しても懼れるのだ、と語った。
ヨーロッパとアメリカに講演ツアーに行く途中、東京の記者会見の席上法王は、中国は「あんなに大きな国なのに、子供のように振る舞う」ように見えると話した。
法王は、中国政府は日常的に違う意見を持つ個人を逮捕しているが、「10億人以上もの人口を持つ国なのだから、そんな心配などしなくて良いはずなのにだ」と強調された。
「一人か二人違った意見を持つ者がいるとすぐに彼らは政府と問題が起こる。そうじゃない(No)。中国は大きな国家だ。もっと自信を持つべきだと思う」
法王は、「チベット人はもっと貧しいけれど、心はもっと大きく開かれている」と思うと語られ、「中国政府の一つの弱点は透明性が無いこと、常に歪曲された情報ばかり流していることだ」とも話された。
チベットの指導者は、中国は超大国への道を進んでいる、すでに「人口の力、軍事と経済の力」もある。
「さて、超大国になる第4番目の条件は道徳的権威だ」と語り、「それが欠けているのだ。道徳的権威は非常に大事なことだ。信頼がカギだ。国家機密は信頼を壊す。それは権威にとってもっとも大きな障害となる」と続けられた。
法王は、1959年の蜂起弾圧によりヒマラヤの領土を逃れインドに亡命されて50年目、そして新たな抗議のデモを弾圧されて1年目にしてこのように話されたのだ。
激しい反中国の蜂起が昨年3月ラサで起こり、その他のチベット人居住区に広がった。このことは夏の北京オリンピックを控えていた中国政府を非常に動揺させた。
チベット支援団体は数1000人のチベット人がこのときの弾圧で逮捕されたという。チベット亡命政府は200人以上の犠牲者が出たと発表している。
北京は「暴徒」により21人が死亡し、保安部隊が一人の暴動者を殺したと発表している。
昨年の暴動中の放火の罪により死刑を含む刑がチベット人に言い渡されたことについてどう思われるか?との記者の質問に対し、
法王は「犯罪人は裁かれねばならない。しかし私は中国の裁判を信じていない」と答えられ、
「すべてのこれらの刑期は政治的に動機付けられたものだ」
「だから我々は(判決に対し)大いに疑惑を持っている」
「中華人民共和国全体が無法地帯だThe PRC (People’s Republic of China) as a whole is without rule of law。
独立した裁判システムが無い。すべては党によってコントロールされているのだ」と続けられた。
中国は大々的な弾圧に発展した暴動はダライ・ラマ法王が唆したものだとして法王を非難する。
一方、ダライ・ラマ法王は、中国の下でのより意味のある自治を求めているだけだという。北京は彼を分裂主義者と呼び、このノーベル平和賞受賞者と会わないようにと世界中のリーダー達に圧力をかけている。
法王は中国の指導者たちは「非常に近視眼的」だと語り、(つねに中国が法王を批判するときに使う言葉を逆に使って)彼らの行動こそ、それ自体「分裂主義的」だ、と反論した。
「我々は自ら望んで、経済的発展のために中華人民共和国の一部として留まると言っている。最低限の文化と精神性と環境を守るための自治が許されるならばだ。」
会見の終わりに笑いながら「私のコメントに対し中国の新華社が罵倒を浴びせるだろうとこを期待するよ」(ヒヒヒヒヒ、、、、)と話された。
ダライ・ラマ法王は、アメリカ、デンマーク、アイスランド、オランダを含むヨーロッパを訪問されるために今日東京を発たれた。
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以下まずNHK様
NHKニュース “チベット調査 受け入れを” http://www.nhk.or.jp/news/k10015549741000.html#
4月22日 13時28分
チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世が22日、千葉県成田市のホテルで記者会見し、「中国はチベットの現実を見せるべきだ」と述べ、中国政府はチベット自治区に国際機関や報道機関による調査を受け入れるべきだと呼びかけました。
ダライ・ラマ14世は、亡命先のインドから講演を行うためアメリカに向かう途中、日本に立ち寄ったもので、22日、成田空港近くのホテルで記者会見しました。この中で、ダライ・ラマ14世は「中国はチベットの現実を見せるべきだ」と述べ、去年の大規模な暴動以降、外国のメディアによる取材を厳しく制限しているチベット自治区に、国際機関や報道機関による調査を受け入れるべきだと呼びかけました。ダライ・ラマ14世の海外への訪問は、みずからがインドに亡命するきっかけとなったチベット動乱から先月で50年の節目を迎え、チベット自治区で中国政府による厳戒態勢が敷かれて以降では初めてです。ダライ・ラマ14世側と中国政府との対話は1年近くにわたってとだえており、今回の発言は国際社会を通して、こう着した状況を打開したいという思わくがあるものとみられます。
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次は産経さん。
ダライ・ラマが会見 「中国は元に戻ってしまった」 – MSN産経ニュース
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=38822723&comm_id=7228
2009.4.22 13:34
チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は22日午前、米国訪問のための一時滞在先である千葉県成田市内のホテルで記者会見し、昨年3月にチベット自治区ラサ市内で起きた大規模な騒乱に関与したとして、死刑判決が相次いでいることについて、「現在のチベット状況を反映している。そうした事実や現実を直視してほしい」などと強調した。
ダライ・ラマは「中国は昨年夏の北京五輪の際には弾圧姿勢を緩和してきたが、その後は徐々に強硬になり、いまは元に戻ってしまった」などと指摘し、チベットのおける弾圧姿勢が現在、強まりつつあるとの見方を示した。
また、中国との対話問題について、昨年10月のダライ・ラマの特使との対話の際、「真の意味のある自治を教えてほしいとお願いし、中国との対立しないとの文書を提出したが、中国側は一方的に批判しただけだった」などと述べて、今後の対話の見通しが立っていないことを明らかにした。
ダライ・ラマは米国に約2週間滞在し、カリフォルニア大やハーバード大の研究者らと懇談する予定。ダライ・ラマは「今回はワシントンを訪問しない」などどとして、米国滞在中に米政府関係者と接触する可能性を否定した。
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これぐらいにします。
日本の人たちが可哀そうです。
ついでに最悪な例は以下です。まるで中国新華社そのまま、エージェントじゃないんだから、そのまま載せるんじゃ仕事したことにならないと思いますが、、、
チベット側の意見を入れるのが常識の欧米メディアに比べるとまるで中国そのものです。これを読む普通の日本人はどう判断するのでしょうか?
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asahi.com(朝日新聞社):昨年のラサ暴動 中国、また猶予つきの死刑判決 – 国際
http://www.asahi.com/international/update/0422/TKY200904220032.html
2009年4月22日8時54分
【北京=坂尻顕吾】新華社通信は21日、中国チベット自治区ラサ市の中級人民法院(地裁)が昨年3月14日に起きたラサ暴動に関して、放火などの罪に問われた被告1人に執行猶予2年の死刑判決を言い渡したと伝えた。共謀した別の2被告には無期懲役と懲役10年の判決を出した。同法院は今月8日にも2人に死刑判決、別の2人に執行猶予2年の死刑判決を出していた。中国当局は暴動で市民18人が死亡、約380人が重軽傷を負ったとしている。
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最後に一つ訂正というか、昨日の記事でレゴンの僧侶が自殺したというのをパユルから訳して報告したのですが、訳しながらも、これって似たようなのが最近あったような気がしながら訳しそのまま載せてしまいました。
4月11日にRFA伝として報告していたのとダブっていました。
10日以上経って載せるパユルもどうかと思いましたが。
気がつかなかった私もどうかしていました。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)