チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2009年4月20日

<ル・マンソンジュ・シノワ?>の中、法王のお話だけ、、/ラサで鳥インフルエンザ・ウイルスが検出された

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727340ba.JPGベルナール・ドゥボール監督作<ル・マンソンジュ・シノワ?>
http://woeser.middle-way.net/2009/04/blog-post_8906.html
「Le Mensonge Chinois?(中国の作り話?)」 中国的?言 Bernard Debord 54分

の中よりダライ・ラマ法王がお話されている部分だけ、取りあえず訳しましたので、紹介します。(翻訳はフランス語より)

1本目のは昨日と重なります。

1本目/4:25~
1950年、中国軍が歴史的にダライ・ラマ政府の管轄の下にあったチベット地域に侵入を開始した時、直ちに7、8千人のチベット軍部隊は破られ全滅した。
つまり、軍のほとんどすべてだ。みんな死んでしまった。

だからそれ以降の進軍はラサまで,ほとんど何の抵抗もなく行けたはずだった。
しかし現在チベット自治区に入っているチャムドまで来て、一旦進軍を止め、そこに一時留まった。その理由は我々と交渉するためだった。
そこで締結された協約は我々の知る歴史家によれば脅迫下になされたものだと言われている。

2本目/0:52~
あの頃(1954年、毛沢東に北京であっていた頃)、多くの共産党指導者たちは私の友人のようになっていた。
私は毛沢東をはじめとする指導者たちに感じ入っていた。
彼らが如何に大衆、特に労働階級の人々のために、個人的特権を顧みないかと言うことについてだ。

だらか、私は共産主義に大いに興味があった。
もちろん完全に同意していた訳ではないが、ある側面は称賛に値する点も確かにあったのだ。
だから、時に冗談で「私はブディスト・マルキスト」だと言ってる、、ハハハハハ、、、

3本目/3:50~
これらの地域には多くの僧院があった。
しかし1956年から文化大革命までの間に約6000の僧院が破壊され、10万人から20万人の僧侶たちが殺されるか、監獄に送られた。
インドに逃亡したものもいる。

中国はこれらの地域の改革を助けるために来たのだ、と言った。
改革ということばは綺麗だ。
我々はこの世を改革しなければならない。
もっと文明化するためにだ。
これは全く必要なことだ。ハッハハハハハア、、しかしその改革だが、、、ハハハ共産党が実行する時、それは全くチベットに合っていなかったのだ。

5本目/4:44~
1979年から中国政府と直接接触できるようになった。中央政府との折衝が始まった。

80年代胡耀邦がリーダーになったときには本気で期待した。
彼は素晴らしい共産党員だった。
彼は共産党の過去の間違いを民衆の前で謝罪したのだ。

6本目5:57~7本目
(1987年から法王は公式に独立を放棄している)
現在に至るまで、我々は中国の中に留まる事を望んでいる。
私はいつもEUの理念と役割を称賛している。
我々に良い凡例を示してくれている。

相互利益の方が主権よりも大事なのだ。
チベットは物質的に遅れた地域なので中国の中に留まるべきなのだ。

8本目0:44~
信頼できる統計によれば、少なくともラサの人口は30万人だ。
そのうちの20万人は漢民族、2/3だ。
チベット人は1/3以下ということになる。

ほとんどのレストラン、商店は中国人経営だ。
だから、町の人はチベット語ではなく中国語を使わなければならない。
母国語のチベット語が使われなくなってきたのだ。
中国はこれを計画的に行ってきた。
その意味で私はチベットで文化的ジェノサイドが進行しているというのだ。

ーーーーー

最後に掲げられている毛沢東の言葉

<人民、人民のみが、歴史を創造する動力となり得るのだ>

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<ラサで鳥インフルエンザ・ウイルス検出される>

北京AFP4月29日:
http://phayul.com/news/article.aspx?id=24491&article=Bird+Flu+Found+In+Tibet%3a+State+Media

新華社が農業省の発表として伝えるとことによれば、
チベットの首都ラサの鶏肉から<鳥インフルエンザ>ウイルスが見つかったという。

新華社によれば、4月12日ラサの市場で売られていた鶏肉の中から、非常に危険なH5N1ウイルスが検出されたという。
 
農業省は1679羽の鶏を殺し「緊急対策が取られ、伝染病はコントロールされている」と発表した。

人は今のところ誰も症状を示していないという。

中国の報告によれば、今年最初の鳥インフルエンザの流行は2月に中国の北西、ウイグル自治区で起こった。

最新のWHO統計によれば、2003年の再流行以来中国では25人が鳥インフルエンザに罹り死亡している。

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

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