チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年4月15日
カンゼ政治犯市内見せしめパレード
写真はダラムサラで行われた抗議デモ中の疑似引き回しの写真です。
<中国はカム、カンゼでチベット人政治犯達を市内引き回し見せしめパレードに曝す>
Phayul, Dharamsala4月15日:
http://phayul.com/news/article.aspx?id=24456&article=Tibetan+prisoners+paraded+to+intimidate+residents%2c+monks+arrested+in+Kardze
南インドのセラ僧院の僧侶ゲレックの伝えるところによれば、中国当局は15人のチベット人政治犯を他の市民を脅すために、市内パレードさせた。
4月5日、それまでに抗議デモや耕作拒否に関連して逮捕されていた者の内15人が軍用トラックに乗せられていたが、その後ろには20台の治安部隊の車両が続いており、
囚人たちは頭を剃られ、手足にチェーンが巻かれていたという。
ゲレックは、これはカンゼのチベット人を脅すためだ、と話した。
パレードの最中、当局はラウド・スピーカーで「中国政府に反抗する者はみんなこうなるのだ!」とアナウンスしていたという。
15人の内、以下3人の身元が確認されたという。
ジャンパ・ドゥンドゥップ27歳、タペル56歳、ツェリン・ワンラップ42歳。
<同じくカンゼで新しく僧侶5人が逮捕される>
ダラムサラにあるテホル地方協会のプレス・リリースによれば、
4月1日、カンゼ、チツァン僧院の5人の僧侶が逮捕されたという。
中国の武装警官隊が僧院に押し入り5人を連行していった。
内一名はソナム・ニマという当僧院の管理者の一人と判明している。
ーーーー
中国の伝統的恐怖政治の象徴的手段です。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)