チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年4月11日
レゴンで僧侶が自殺
昨日のRFAのチベット語版によれば、
http://www.rfa.org/tibetan/sargyur/monk-commits-suicide-in-rebkong-04102009203520.html
<レゴン(同仁)で僧侶が一人自殺した>
アムド、レゴンの40歳ぐらいの一人の僧侶が数日前に自殺したという。
僧の名前はシェドゥップ、出身はドワ村という。
彼は2008年にレゴンで起こった一連の平和的デモに参加し、逮捕され、ひどい拷問を受けた。
その後しばらくして解放された。
しかし、今年3月10日を前に当局は再びその日の前に逮捕すべきチベット人の名簿を発表した。
その中に彼の名前があった。それを知って彼は逮捕を逃れるために険しい山に逃げ、隠れた。
人里離れた山奥に相当期間籠っていたが、山暮らしにも窮し、最近里に降り村のゴンパに寝起きしていた。そして、そこで自殺した。
僧シェドゥップは一度亡命し、南インドのガンデン僧院ルンブム学堂にて10年間勉強したのち、2006年に再び故郷のレゴンに帰ったという。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)