チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年4月8日
昨年のラサ蜂起に関連し、二人のチベット人に死刑
BBCのニュースより。
さっき(インド時間夜8時)テレビでちょっとだけ流れたのでチェックしてみました。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/7989962.stm
<二人のチベット人に死刑>
中国は昨年のチベット蜂起の時、甚大な被害をもたらした放火犯二人に死刑を言い渡した。
これは昨年3月、ラサで起こった暴動に関係した初めての死刑宣告だ。
中国政府はこの騒動の間に20人が殺されたというのに対し、亡命側のチベット人はその数を200人以上とする。
この事件に関連して数百人のチベット人がすでに逮捕され、その中の数人はすでに長期の刑を受けている。
異なるバージョン:
中国の国営メディアは、この二人は7人の焼死者と5件の商店を焼失させた放火犯として死刑を言い渡された、と報じている。
一方ラサ市中級人民法院でも別の三人のチベット人に放火に関連して刑を言い渡している。
こちらは、内二人は執行猶予付きの死刑―これは一般的にいずれ終身刑になる。
もう一人は終身刑だ。
昨年の3月にチベット人たちが中国人、中国人の商店を襲ったことは明らかだ。
しかし、何が起こったのかについてのバージョンには大きいな開きがある。
中国政府はチベット人暴徒により18人の市民と警官が一人殺されたという。
これに対し、チベット亡命政府は少なくとも200人が中国の保安部隊により殺されたと主張する。
北京は抗議はチベットを中国から暴力的に独立させ、北京オリンピックを妨害するためのキャンペーンの一環だという。
中国は1951年以来チベットを支配している。その前年にヒマラヤに軍を派遣した。
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ダラムサラでこれに関するニュースが流れました。
http://www.tchrd.org/press/2009/pr20090408.html
http://phayul.com/news/article.aspx?id=24419&article=2+Tibetans+sentenced+to+death+by+Chinese+court
これらによれば、すべてラサの中級人民法院での決定と言うことになっています。
新華社によれば、ロプサン・ギャルツェンはラサの二つの衣料店を3月14日に放火し商店主を殺害したとして死刑。
ロヤックは自転車屋に放火し、店主とその妻、息子、二人の従業員を殺害した罪により死刑。
その他、二人のチベット人テンジン・プンツォックとカンチュックには二年の執行猶予付き死刑。
もう一人ダワ・サンポには終身刑が言い渡されたという。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)