チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年4月3日
春一番
法王は今日の朝早く8時頃、家の近くの道を下に下って行かれました。
近くの町の何かの式典に呼ばれたようです?
夕方にはまた上に上がられるそうです。
法王は公式スケジュールにない移動もたくさんこなされています。
ちなみに明後日、日曜日にはダラムサラのTIPAホールでカルマパ他、インドの有名宗教家を集めた「世界平和へのインド的視点」と題した会議に出席されます。
昨夜は夜中じゅう荒れ模様でした。どうやら春一番だったらしく、今日は朝から無数と言っていいほどのモンシロチョウが風と共に谷間を登って来ました。
しかし、命短く、このあたりで卵を産み、産んだあと間もなく死んでしまいます。
RFAに入った情報によれば、
http://www.rfa.org/tibetan/sargyur/tibetan-monks-protest-in-qinghai-04022009193823.html (チベット語)
http://www.tchrd.org/press/2009/pr20090403.html (英語)
<4月2日、6人の僧侶が西寧市にある青海省高級人民法院前で抗議活動を行った>
目撃者によれば、午前8時頃彼らは「法律に基づいた、公正な裁判を要求」する大きな布のバナーを掲げてその場に座り込んだ。
間もなく公安が来て彼らをどこかに連行していったという。
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その他、TCHRDに入った情報によれば、
http://www.tchrd.org/press/2009/pr20090403b.html
<3月24日、カンゼ市内でダカル尼僧院の二人の尼僧が平和的抗議デモを行い殴打・逮捕された>
ダカル尼僧院のヤンキ・ドルマとソナム・ヤンチェンは3月24日午後3時頃、カンゼ中央市場の交差点で、
「ダライ・ラマ法王の速やかな御帰還を!」「チベットのチベット人に人権を!」「チベットに宗教の自由を!」とスローガンを叫びながら、同時にヤンキ・ドルマは数百枚の手書きのパンフレットを配りながら、抗議デモを行った。
目撃者によれば、中国の武装警官隊が直ちに現場で二人を取り押さえ、棍棒や電気棒で激しく撲打し、車に投げいれ、どこかに連れ去ったという。
その日の夕方7時にはヤンキの家族の元に保安部隊が突然乱入し、法王の写真を見つけ出した。家族を分裂主義勢力を支持する者として非難を浴びせた。
次の日、25日の早朝二人の保安職員が再びヤンキの家に現れ、彼女の兄のツァンヤン・ギャツォに中央庁舎に出頭するよう命令してきたという。
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同じく同センターに入った「耕作拒否運動」に関する情報によれば、
<カンゼ当局は4月11日までに耕作を開始しない農家の土地は政府が没収する>
という最後通知を出したという。
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さてG20も終わりましたが、
経済の話はこの際さて置き、チベット関係では、
まず、胡錦涛の滞在していたMandarin Oriental Hotel の前には
。6人のチベット人と4人の中国人が24時間のハンストを行い、チベット人、ビルマ人、中国人が大勢集まり抗議デモを行った。
ちょうどその最中にホテルの中ではチャールズ皇太子が胡錦涛と会談していたという。
http://phayul.com/news/article.aspx?id=24373&article=Tibetans%2c+Burmese+and+Chinese+protest+Hu+Jintao+in+London
http://www.phayul.com/news/article.aspx?id=24368
法王の友人として知られるチャールズ卿にはこの会談に先立ち、様々なチベット支援団体からこの会談中にチベット問題を議題にすることを要請されていたというが、実際、内容は詳しく伝わっていないが「チベット」に言及されたと伝えられている。
外でうるさく騒いでいる最中だし、一言、言わない訳には行かなかったでしょう。
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一方、オバマ氏は、ホワイトハウスの報道官の発表によれば、「チベット」に言及してくれたようです。
http://www.freetibet.org/about/barrack-obama-statements-tibet
東京新聞にも載っていますが、、、
東京新聞:『チベットは中国の一部』 米中会談でオバマ大統領:国際(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009040202000229.html
2009年4月2日 夕刊
【ロンドン=池田実、岩田仲弘】ロンドンで一日開かれたオバマ米大統領と中国の胡錦濤国家主席との米中首脳会談で、オバマ大統領が「チベットは中国の一部であり、米国はチベット独立を支持しない」と発言していたことがわかった。
中国外務省の馬朝旭報道局長が同日夜(日本時間二日未明)、明らかにした。
米政府高官によると、大統領は「人権問題は米外交の中心要素で極めて重要だ」などと中国の人権問題に懸念を表明。その一方で「チベットは中国の一部だ。ダライ・ラマ側とは会談を通じて問題解決に向け進展することを望む」と述べたという。
また北朝鮮のミサイル発射問題についてオバマ大統領は「地域の安定と平和を損ねる。(発射した場合は)国連安全保障理事会決議違反として安保理の議題に載せる」と明言した。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)