チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年4月1日
ロバート・サーマン教授の言葉
アメリカの<ロバート・サーマン教授のダライラマに関する本>から
一節を友人がメールで送ってくれました。
非常にインスピレーショナルなので以下紹介します。
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革命を起こすのは私たち自身である。
今こそグローバルな革命を起こすべき時だ。
人々の生が複雑に関わりあう今日の重大な局面においては、地球上の各地で新体制を築いたり、新たな指導者を選んだり、戦争に勝ったり負けたりするだけでは(そもそも最近の戦争は参加者全員が敗者だ)充分ではない。
目にも明らかに進む破壊に遅れないペースで、ポジティブな変革を起こしていかねばならない。
それは革命的かつ、わたしたち全員を巻き込むものでなければならない。
幸運なことに、約300年以上前から、一つの革命が起こっている。
それを私は「霊性の革命」と呼んでいる。
人間の意識の革命だ。
傍目にはそう見えるかもしえないし、宗教をどうとらえるかにもよるのだが、これは宗教運動ではない。
霊性の革命だが、物質的革命でもあるー魂の完全なる進化をめざす運動だ。
この運動を通じて私たち人間は真の運命を悟り、人間だけが持つ創造的な可能性を達成し、心を穏やかにし、偏見や迷妄を超越し、不治の魂を悟り、意識的に魂の進化を遂げる存在となる。
互いに愛し合い、人間としての生だけに与えられた権利を究極的に達成して、自然の至福状態に至る勇気を持つようになる。
中略
人々が自分たちの真にあるべき姿について新たな洞察を身につけていくと、この
革命は勢いを増し、人々はそうした洞察を通して、自分たちや他者の置かれている悲惨な状況を当然見過ごすことなどできないと考えるようになる。
喜びと慈悲が人々の心を突き動かす。
すると、この革命が社会の中に顕在化する。
人々は一つの答えに安住しなくなり、世界をもっとよくしたい、喜びに溢れる運動を起こして自分の周りにポジティブな変化を起こしたい、と決心する。そして、自由や個人の充足を目標にして、人が人と関わり、統治が行われるようになれば、この革命の成功である。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)