チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年3月30日
中国のPCスパイ・システム「GhostNet」/偽パンチェン・ラマ11世
中国拠点のスパイ網、103か国のPCに侵入 NYタイムズ2009年03月29日 23:06 発信地:ワシントンD.C./米国
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/it/2587469/3949410
【3月29日 AFP】米ニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙は28日、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世のコンピューターなど103か国の政府や個人のコンピューターが、中国を主な拠点とする電子スパイ活動により侵入を受けていたと伝えた。
ニューヨーク・タイムズ紙は、カナダの研究チームが今週末に発表する報告書の内容として、このスパイ・システムのほぼすべての操作が中国国内のコンピューターから行われていたと伝えた。しかし、中国政府が関与したかどうかについては断定ができないとした。
この調査は、ダライ・ラマの事務所のコンピューターに悪意のあるソフトウエアの兆候があるとして、同事務所がカナダのトロント大学(University of Toronto)のムンク国際研究センター(Munk Center for International Studies)の専門家らに調査を依頼したことをきっかけに始まった。
その結果、103か国1295台のコンピューターが不正アクセスを受けた大規模なスパイ活動が明らかになった。
侵入を受けたコンピューターの多くは大使館や外務省、各国政府施設のもので、インド、ベルギーのブリュッセル(Brussels)、ロンドン(London)、ニューヨーク(New York)にあるチベット亡命政府の事務所も侵入を受けていた。
研究者らが「ゴーストネット(GhostNet)」と呼ぶこのスパイシステムは、ダライ・ラマに対するスパイのほかに、東アジアと東南アジア諸国の政府機関を標的にしていたという。ニューヨーク・タイムズは、これまでで最多の国が侵入を受けたスパイ活動だと述べた。
報告書によると、現在も、1週間につき十数台以上のコンピューターが新たに侵入を受け、監視されているという。
米国政府の関連施設が侵入を受けた形跡は無かったが、北大西洋条約機構(NATO)のコンピューターが半日にわたって監視され、米ワシントンD.C.(Washington D.C.)にあるインド大使館のコンピューターが侵入を受けていた。(c)AFP
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28日から四川TVとかでは、一日中「農奴解放記念日」関係のニュースを流しています。今日もやっています。
先ほどか「ダライ一味」が如何なる陰謀のもとにこれまでどれほどの被害が出たか、についてのレポートが流れています。
その中で、一瞬、亡命政府のサイトの一部が映りました。
いかにも、これが証拠だと言わんばかりの見せ方でしたが、実際にはあまりにショートで読むことなどできません。
ネットをハックするのも一つには、上の使い方のように、うそ話に使えるネタを探しているのでしょう。
今年のロサを前に、ラサを追い出された日本人友人が今ダラムサラにいますが、
彼の話だと、私のブログはブロックされていてラサでは見れないそうです。
確か去年の夏にはまだ、ブロックされていなかったはずですが、、、
光栄なことです。
もちろん、私のブログだけでなく、ダライ・ラマ側のブログはすべてブロックされているようだった、と彼は言ってました。
当たり前ですかね!?
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次は朝鮮日報の記事ですが、
パンチェン・ラマを担ぎ出した中国政府の意図とは | Chosun Online | 朝鮮日報
http://www.chosunonline.com/news/20090330000036
2009/03/30 11:23:17
中国政府が今年初め、一方的に制定した「チベット農奴解放記念日」の28日、中国・江蘇省無錫市で開かれた第2回世界仏教フォーラムの開会式で、チベット仏教で序列2位の指導者パンチェン・ラマ11世が演説を始めるや、世界48カ国から集まった1700人余りの高僧、仏教学者は驚きを隠せなかった。今年 19歳になるパンチェン・ラマが突然現れ、チベット語ではなく英語で親中的な演説を始めたからだ。
パンチェン・ラマは英語による演説で「マイ・カントリー、チャイナ」という単語を何度も繰り返し、「フォーラムの開催そのものが、中国の社会が調和・安定し、信教の自由を享受していることを十分に証明し、中国が世界平和を擁護・促進する国であるという事実を示している」と指摘した。
中国国営の通信社、新華社電は「パンチェン・ラマの素晴らしい英語演説が各国の高僧や仏教指導者に喜ばしい衝撃を与えた」と称賛した。
28日の同行事を契機として、中国政府がチベットと関連する国内外での宣伝を強化している。中国政府は同日、チベット自治区ラサにあるチベット仏教の象徴であるポタラ宮殿前で、1万3000人が出席する中、「チベット農奴解放日記念式」を開き、全国に生中継した。
パンチェン・ラマは23日付人民日報にも寄稿し、「共産党の偉大な指導力の下で、今日のチベットの繁栄と発展を成し遂げることができた。その指導力の下でのみ明るい未来がある」と共産党を称えた。1995年にチベットの精神的指導者ダライ・ラマ14世は、チベット仏教のゲルク派を代表するパンチェン・ラマ11世としてゲンドゥン・チューキ・ニマ少年を指名した。しかし、中国政府は90年2月生まれのギェンツェン・ノルブをパンチェン・ラマ11世として一方的に任命し、今年に入り彼の口から中国政府を擁護する発言が聞かれたことになる。
これについて、文匯報など香港メディアは、中国政府がパンチェン・ラマを担ぎ出したことで、ダライ・ラマ(73)の影響力をそぎ、チベットの内部分裂を促す意図が明確になった、と分析した。
香港=李恒洙(イ・ハンス)記者
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テレビにもこのところ頻繁に偽パンチェン・ラマは登場します。
いつも、書面を見ながら、それを読み上げています。
見るたびに哀れを感じます。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)