チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年3月25日
中国YouTubeを遮断/ラギャ・ゴンパのリンポチェが亡命先から、、、
数日前に亡命政府が公表した「秘密映像」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0903/25/news048.html
http://phayul.com/news/article.aspx?id=24280&article=YouTube+blocked+in+China%3b+official+says+video+fake
かつ、チベット亡命のビデオはいつものように「偽物だ」と主張しています。
もともと真理の基準が意図的に破壊されている人たちにはすべてが偽物な訳です。
(これはあくまで世俗諦内の「真・偽」の話です。勝義諦における「すべては偽」の話ではありません)
一度嘘をつくと、それを隠すために次の嘘、また次の嘘という具合にして嘘の連鎖社会、嘘文化が形成されたのです。
嘘は隠さないといけないので、都合の悪い、本当の情報はブロックされるのです。
とても、解りやすい、典型的な嘘吐き独裁国家です。
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ラギャからは、今のところ(25日午前)目立った新しいニュースは入っていません。
このゴロ、ラギャ・ゴンパの座主であるリンポチェは1997年インドに亡命され、今は南インドのセラ僧院におられます。
シンサ・トゥルク・チュキ・ゲルツェンと呼ばれるこの28歳のリンポチェは何とゲルック派の創始者ジェ・ツォンカパ尊師の(偉大なる)母親の11代目の転生者なのです。(ジェ・リンポチェの母君の転生者がいることは初めて知りました。転生は性にこだわらないということも当たり前のようです)
このリンポチェは亡命後にも法王とは立場を異にする強硬な「独立派」として政治的活動にも積極的に参加されてきました。
特に去年の「チベットへの帰還行進」には最後まで参加し、その中の精神的支柱とさえ讃えられた人です。
リンポチェは後に残した自分の僧院に起こった今回の事件に心痛められ、中国政府宛てに、チベットにおける「宗教弾圧」を非難し、自身の弟子であるタシ・サンポに関する真相究明を要求する手紙を送られた。
筆者プロフィール 中原 一博 1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)
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