チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年3月22日
ラギャで大規模デモ発生/その映像が届いています
まず日本の毎日新聞には:
<中国>チベット自治州で僧侶ら暴動 6人逮捕
3月22日19時32分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090322-00000037-mai-cn
【北京・浦松丈二】新華社通信によると、中国青海省ゴロクチベット族自治州で21日、僧侶約100人を含む暴徒が地元警察署を襲い、地元政府の職員数人が軽傷を負った。警察当局は22日に暴徒6人を逮捕。89人が自首したとしている。
中国当局は今月、ダライ・ラマ14世亡命につながったチベット動乱から50年、ラサ暴動から1年になることからチベット族居住地域で厳戒態勢を敷いていた。今年に入り中国で僧侶の大規模暴動が伝えられたのは初めて。
同通信によると、僧侶が地元警察の取り調べ中に行方不明になったとのうわさが引き金になったという。
一方、チベット亡命政府によると、この僧侶は中国で禁じられている亡命政府旗の所持容疑などで警察の取り調べを受け、黄河に飛び込み、自殺を図ったとしている。
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共同は:
チベット僧侶ら数百人暴動 中国、95人逮捕・自首
– 47NEWS(よんななニュース)
http://www.47news.jp/CN/200903/CN2009032201000601.html
-qte-
【北京22日共同】22日の新華社電によると、中国青海省ゴログ・チベット族自治州で21日、約100人のチベット仏教僧侶を含む数百人の市民らが警察署を襲撃、地元政府の職員数人が軽傷を負った。警察当局は22日朝までに暴動に参加した6人を逮捕、89人が自首した。このうち、93人が僧侶だという。
チベット暴動が発生してから14日で1年のたため、治安当局がチベット自治区や周辺省のチベット族自治州で再発防止のため厳戒態勢を続けているが、僧侶らのこうした大規模な暴動が伝えられるのは初めて。
チベット亡命政府(インド・ダラムサラ)によると、集まった人数は約4000人で、「チベット独立」のスローガンを叫んだという。
チベット仏教最高指導者、ダライ・ラマ14世がインドに亡命した「チベット動乱」発生から50年となる10日、同州で寺院に掲げられた中国国旗を僧侶らが降ろし、チベットの旗を掲揚。直後から治安当局が同寺院を封鎖した。
関与した僧侶の1人が21日、追及を逃れるため黄河に飛び込んで自殺を図り、僧侶らが警察署に抗議に行ったという。自殺を図った僧侶が死亡したかどうかは不明。
一方、新華社電はチベット独立を支持したとして20日に拘束された男性が21日、警察署から脱走して川を泳いで逃げたため、警察当局が行方を追っていると報道。地元政府職員が22日未明に僧侶が属する寺院を訪れ、暴動に参加した僧侶の自首を求めたとしている。
2009/03/22 22:25 【共同通信】
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貴重なデモの映像を見ることができます。
携帯で撮った映像なので画像は良くありませんが、生々しいデモの様子が分かります。中で一度だけ「プゲロー!(チベットに勝利を)」と連呼されるのがはっきり聞こえますが他は認識できない叫び声ばかりが聞こえます。
今のチベットを感じます。
http://media.phayul.com/?av_id=148
Phayul.comによれば、
http://phayul.com/news/article.aspx?id=24257&article=Thousands+protest+in+Ragya%2c+monastery+prefect+among+5+arrested
昨日タシ・サンポの自殺を知った市民はその後すぐに警察署と政府庁舎の前に集まり抗議デモを行った。
こちらは、その数は二千人と発表されている。
逮捕者は今日になりパルデン・ギャツォはじめ5人が逮捕されたとしている。
怒ったチベット人たちは警察署から先に押収されていた、チベットの国旗を奪い返し、掲げたという。
Voice of Tibet 放送によれば、これを弾圧するために、ゴロから7台の軍用トラックがラギャに到着し、さらに西寧に援軍が要請された。
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別のニュースとして、Phayulに入った情報によれば、先に「Leaving fear behind」の制作を手伝ったとして、ゴロ・ジグメが3月17日に逮捕されたことはお伝えしたが、同じく制作をアシストしたゴロ・グンガ・ツァンヤンも逮捕された。
二人は共に作家で、逮捕容疑は政治的文章を書いたことだという。
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亡命政府はデモ参加者を四千人としています。
http://www.tibet.net/en/index.php?id=763&articletype=flash&rmenuid=morenews
http://www.tibet.net/en/index.php?id=761&articletype=flash&rmenuid=morenews
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)