チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年3月21日
最近の中国の拷問の実体を伝える貴重な映像が公開された。
チベット亡命政府DIIR(情報・国際関係省)は昨日午後3時からプレスを集め、チベット内部から入手した、デモの弾圧、拷問の実態を示す貴重な映像を公開した。
この映像は以下のウェブでご覧になれます。
ただ、中には少々ショッキングな映像も含まれていますのでご注意ください。
容量が小さく早く見えるのは
http://media.phayul.com/
政府の発表した重くて、解像度の良い方を見るには以下へ。
http://footage.tibetanbridges.com/
この中、テンダーという若者が去年3月14日、出勤途中に一人の僧侶が警官にリンチされているところに出会い、それを止めようとして逮捕され、拷問され、死んでいく話が紹介されています。
彼は、たばこを押しあてられ、棍棒で殴られ、電気棒で苦しめられた。
足に釘を刺されたままだった。
一応軍病院に入れられたが、まともな治療を受けなかったことは彼の傷の化膿の様から明らかだ。
後、人民病院に送られた。ここで、医者は腐った肉を2.5キロそぎ落としたという。
家族が非常に高い医療費を払ったにも関わらず、彼は回復することなく、2008年6月19日に死亡した。
映像は彼の傷の状態をリアルに伝えている。
彼は亡くなったあと鳥葬されましたが、その時鳥葬人が彼の足に深く刺さっていた釘を見つけた。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)