チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2008年12月18日

18日<08憲章>関連ニュース

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ダラムサラの朝 1
写真は今日の朝です。クリックするといつもより大きくなります。

日の出も近いか?

<08憲章>関連のニュースを以下に貼り付けます。
情報収集には宇宙犬様、Y様の力もお借りしております。

すでに署名者数は5000人を超えているようです。
チベット人は、、、最初に署名した唯色さん以外ほとんど見当たりません。
ウイグルも少ないようです。弾圧の厳しさが表れているのか?
署名はアメリカを中心に外国にも広がっています。
日本在住の中国人は少ないです。

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中国08憲章「1年前から内密に準備」「303人は逮捕覚悟」 – MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081217/chn0812172317008-n1.htm

2008.12.17 23:16

 【北京】中国共産党の一党独裁体制の廃止を求めた「08憲章」の主要発表者の反体制作家、余傑氏は米国から帰国した17日、産経新聞とのインタビューで、拘束された劉暁波氏らが1年以上前から内密に憲章の草案と最初の署名者303人を準備していたことを明らかにした。余氏は「303人は、逮捕覚悟の上で署名した。中国人は民主化に向け発奮してほしい」と語った。

 余氏は憲章の意図について、「民主化運動を弾圧した天安門事件20周年(来年6月)が念頭にあった」と指摘し、「天安門事件後、特に政治的な進歩はなかった。だからこそ来年に向け具体的な提議をした。来年は社会情勢が悪化する。待ったなしの政治改革が必要だ」と述べた。17日現在、署名者は5000人を超えているが、余氏は、起草者の劉氏が「来年の天安門事件20周年まで拘束される可能性がある」と予想した。

 当局非公認の「家庭教会」に属する余氏は、サンフランシスコで2000人を集めて開かれた教会の大会に出席するため渡米していた。2006年にはホワイトハウスでブッシュ大統領と会談し、中国の民主化支援を訴えた。

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ダラムサラの朝 2

中国人権問題:08憲章は五輪がまいたタネの芽吹き? 2008/12/17(水)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2008&d=1217&f=column_1217_003.shtm

11:23:38 [サーチナ]

私の中国人の友人には、民主化や人権擁護の活動に携わっている人が少なくない。安全部といわれる治安当局に「国家転覆扇動罪」などの容疑で拘束され厳しい尋問を受けた女性もいる。彼女は米オックスフォードで法律を学んできた才女。普通の「海亀族(外国留学経験のある中国人)」のようにIT企業家や外資系企業顧問弁護士といった金になる仕事を選ばず、手弁当で農民の法律相談をおこなったりする非合法NGOを運営していた。その彼女が今年5月30日、安全部に拘束された。観光客も多い三里屯のカフェで、黒服の男女にいきなり囲まれ、頭に袋をかぶせられ車に押し込まれ拉致された。連れて行かれた場所は北京郊外の政治犯が収容される秦城監獄。そこで18日間、日の光のささない密室で厳しい尋問にあった。

「背もたれのない椅子にずっと座らされて、身じろぎひとつ許されない。動きたいときは、右手をあげて許可を得ないといけない。トイレも女性監視員に見張られた」

天安門事件の民主化運動の学生リーダーを尋問したことがあるというベテランの取調官がほほえみながら脅す。

「マンデラは30年。アウンサン・スーチーは10年投獄されたが、君は自分がどのくらい拘束され続けると思う?」

18日ぶりに解放された彼女は、私にその悪夢のような経験を語った。人権や民主化運動にかかわっただけで、白昼いきなり拉致される。五輪を開催した国際都市・北京であっても、実はこういうぞっとするような警察国家の側面がある。

半年前に彼女から聞いた経験談を思い出したのは今、北京で民主化活動家や人権活動家への弾圧が強まっているからだ。中国の一党独裁変更などを理論整然と求める「08憲章」なる文章が世界人権宣言60周年の12月10日にインターネット上で発表された。その賛同署名は15日で3600人を超えた。起草者の著名民主化活動家の劉暁波氏らが拘束されている。

北京五輪のために、自由主義国家の記者や観光客らが多く現地を訪れ、民主や人権といった価値観を主張した。中国と中国人は反発も見せたが、これまでにない海外からの注目と批判にさらされ、なにがしかの影響を受けただろう。警察国家の怖さを身をもって知りながら、投獄を覚悟しながらも、少なからぬ人たちが一党独裁を変えていきたい、と言い出し、これまでになく多くの賛同が寄せられている状況はひょっとしたら五輪が中国にまいた民主のタネの芽吹きなのかも。

いつになく緊迫した空気を国境のないインターネットを通じて感じながら、精悍な友人たちの顔を思い出す。身の安全のために慎重になってほしいという思いと、がんばれという気持ちのはざまで、私のできることといったら中国の変化の予兆を見逃すまいと目をこらすことぐらいなのであるが。

(執筆:中国ウォッチャー 三河さつき)

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ダラムサラの朝 4
【東亜春秋】編集委員・山本勲 よみがえる天安門事件の記憶 – MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081217/chn0812170258000-n1.htm

2008.12.17 02:57

 来年は新中国建国60周年、かつ天安門事件20周年に当たる。中国では末尾が9の年はなぜか良くないことが多い“厄年”だが、来年もかなり波乱含みだ。経済は秋から“つるべ落とし”に悪化し、各地で民衆暴動が頻発している。呼応するように民主派勢力が共産党の独裁体制終結を求めて動き始めた。胡錦濤政権は天安門事件(1989年6月)の再発を防ぐためにも、懸案の政治・経済体制の総合改革に取り組むべきだろう。

 49年10月の新中国建国後を振り返ると、ほぼ10年おきに政治・経済の激動を繰り返している。59年は毛沢東の大躍進政策が破綻(はたん)、2000万人以上の餓死者が発生する最初の年となった。チベットの騒乱で、ダライ・ラマがインドに亡命した。

 69年は第9回党大会で文革派が勝利、中ソが国境衝突を繰り返し全面衝突の危機を迎えた。79年は華国鋒政権が始めた急進近代化路線が失敗、3年間の厳しい経済調整を強いられた。

 89年はインフレや幹部の腐敗に憤る学生・知識人らの民主化運動が全国に広がり、天安門広場周辺では軍の発砲で大量の死傷者を出した。国内総生産(GDP)も2ケタ成長から4%に急落した。

 99年はアジア経済危機の影響でデフレが深刻化、2年連続の7%成長に低迷した。米軍機がユーゴの中国大使館を誤爆、米中関係が険悪化した。

 中国には10年単位の景気サイクルがあり、半ばでピークをつけ8~9の年に失速することが多い。今回も2003年から5年連続の2ケタ成長を続け、昨年半ばから減速し始めたところで世界金融危機の直撃を受けた。10月以降の失速ぶりは、中国が改革・開放政策移行以来の30年間で最も厳しい局面を迎えたことを物語っている。

 毎年20%以上増えた輸出が11月に前年同月比2・2%の減少に転じた。輸出減少は7年半ぶりだ。電力消費量は9・6%減と最大の減少幅を記録、工業生産は前年の17%増から5・4%増に低下した。現在の経済成長は5%以下に落ち込んでいる可能性が大きい。

 中国では7%以上の成長を維持しないと、失業者の急増で社会・政治不安を招く。すでに全国で失業労働者の抗議行動や暴動が頻発している。胡錦濤国家主席も「来年の就業情勢は非常に厳しい」と危機感をあらわにしている。

 国内が騒然とし始めたのを見計らったかのように世界人権宣言60周年を迎えた今月10日、民主派勢力が共産党独裁体制の終結を求める「08憲章」をインターネット上で発表した。

 自由、平等、民権に基づく三権分立の政治体制を確立し、台湾や(チベットなど)多民族が参加する中華連邦共和国の建国を呼びかけている。

 1週間で国内外の学者、人権活動家ら3600人の署名を集めたが、中心人物とみられる反体制作家の劉暁波氏は直前に当局に身柄を拘束された。劉氏は天安門事件でも投獄され、釈放後も当局の厳しい監視下にあった。

 天安門事件は共産党政権の腐敗・堕落や経済失政に対する国民の怒りが原因だった。この20年間に経済は飛躍的成長を遂げたが、政治腐敗や格差拡大、人権抑圧、言論弾圧などの独裁体制による弊害は一向に改善していない。

 胡錦濤政権が真の民主化に向けた政治改革に本格的に取り組まない限り事件再発の可能性は排除できず、中国の安定は望み難い。

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「中国政府に劉氏釈放を求める」米国務省が声明 – MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081216/chn0812161914004-n1.htm

2008.12.16 19:10

 米国務省は16日までに、中国で著名な民主活動家、劉暁波氏が拘束されたことについて「中国政府に劉氏の釈放を求める」とする声明を発表。中国外務省の劉建超報道局長は同日の定例記者会見で「他国が中国の内政に干渉することに反対する」と反発した。

 声明は、劉暁波氏らが世界人権宣言の採択60周年の記念日の準備をして拘束されたとして「深い懸念」を表明した。

 劉局長は、劉暁波氏が拘束された具体的な事情は不明としながらも「中国社会は、法律にのっとって問題を処理するという大きな進歩を遂げた」と述べ、劉氏の拘束に問題はないと強調した。(共同)

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ダラムサラの朝 3
この回の最後にY女史のブログから。
http://epea.exblog.jp/9073738/

『08憲章』: 一詩人への職質の模様
中国の『08憲章』が話題になっていますが、拘束されているという劉暁波氏の安否が気遣われます。

拘束されてはいないものの、中国警察に職務質問を受けた人が、その時の緊迫した様子をネットに公表しているようです。

この人物、詩人のDang Guangsheng氏は、パソコンショップで買い物していた時に、後ろからトントン、と肩を叩かれ、そのままレストランに連れていかれて、08憲章の署名に関わったことについて問いただされた、とのこと。

Global Voices
http://globalvoicesonline.org/2008/12/15/china-08-charter-signers-arrested-and-questioned-by-police/
↑ こちらのサイトの下半分の方にスクロールして、薄い水色の枠に囲まれた会話部分を見てみてください
“I was there in the computer store looking for a set of earphones.
Some patted on my shoulder. …” に続く部分です。
スパイ小説さながらの、手に汗握るやりとり。易しい英語なのでわかりやすいと思います。

最後にDang Guangsheng氏は、「中国警察がいかに効率的に動くか……これが腐敗の根絶に向けられていればどんなに素晴らしいか」と述べています。

Coming out, I have been thinking how efficient the Chinese police could be. If such efficiency could be used for anti-corruption, what a wonderful world will it be.
Maybe it is a needless worry, but in fear that I suddenly “disappear”, I write down what happened to me today.
It is sunny outside. And it goes as the old saying tells: I believe the cloud can never block out sunlight.

「恐れるに足らないことかもしれないけれど、自分がいつ『失踪』するかわからない恐怖感もある。だから今日、自分の身に起きたことを書いておいた。

外は陽射しで明るい。そして古い諺にあるように、雲はけっして太陽の光を完全に遮ぎることはできないのだ。」

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

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