チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2008年11月6日
オバマ氏へのダライラマ法王よりのお手紙
ダライラマ法王及び首相のサムドゥ・リンポチェと議会議長のカルマ・チュペル氏は其々バラック・オバマ氏に祝福の手紙を送られたという。http://phayul.com/news/article.aspx?id=23156&article=Tibetan+leaders+congratulate+Obama%e2%80%99s+historic+victory
以下、その要約です。法王以外のお二人の手紙の内容も少し載ってます、興味のある方は上の英文へ。
法王はその中で、「アメリカ市民が、アメリカの多様性と誰でも最高の地位に昇り詰めることができるという基本理念を体現した人物を選んだことに、私は勇気付けられた」
「アメリカの大統領選挙はいつも、世界中の民主主義、自由そして機会均等の原則を信じる人々を勇気付ける大きな源泉である」と語り、
キャンペーン中に示した、彼の「決意と正義感に基ずく勇気」、チャレンジを受けた時の「優しさと冷静さ」を讃えた。
今年春の電話会談のことを思い出しながら、「これらのあなたの根本的特質はチベットの現状へのお心遣いにも現わされていた」とコメントし、
「アメリカ合衆国の大統領として、あなたはもちろんこれから大きな責任と困難に立ち向かわなければならないことでしょう。しかし一方で、今もなお人間としての基本的最低の要求のために戦い続ける何百万人もの人生に変化を創り出すことのできるであろう、多くの機会を持つことでしょう。どこに居ようと、そのような人々のことを忘れず、そのような人々のために働かれますように」
と訓戒された。
法王とオバマ氏は2005年に出会っている。
キャンペーン真っ最中の7月にもオバマ氏は個人的手紙を法王に送り
「私は引き続き法王とチベット人の権利を支持する。あらゆる宗教に所属する人々が法王の行動とその理念を称賛している」と語り、
法王に至上の敬愛を示し、チベット人たちの正義と自由の戦いを支持することを表明している。
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AFP発
http://www.afpbb.com/article/politics/2535930/3500935
新華社によると、杜青林(Du Qinglin)統一戦線工作部長は、「チベットの独立は論外。半独立や見かけ上の独立も論外だ」と特使に語ったという。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)