チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2008年8月5日
今日で9日目に入った死のハンスト
水と食を絶って8月4日時点で8日目となる<死のハンスト>。
会場となっているのはデリーのジャンタール・マンタール天文台前広場に設置されたテントの中。
参加者6人全員まだ生きている。
その日もインド警官と医師が診察に来た。
すぐ外には救急車が待機している。
医師は「ここでは十分な診察ができない、モニターもできない、病院に入ることを勧める。このままでは今夜か?明日か?もういつ容態が急変してもおかしくない」
と話した。
ワンドゥ・プンツォック氏31歳とテンパ・ダルゲ氏25歳は強い腹痛と極度の脱水症状に苦しんでいる。
6人の内比較的元気なソナム・ダクパ(ソダク)氏は弱々しい声でメディアに対し
「我々は人間なのだ。私はIOC(国際オリンピック委員会)に聞きたい。我々(チベット人)は他のみんなが持っているような基本的人権を持つに値しないのか?
オリンピックゲームは基本的人権のある国で行われるべきなのか?それとも人権を抑圧する国で行われるべきなのか?どちらなのか答えてほしい、、、」
と話した。
TYC議長のツェワン・リクジンは記者の
「もしも死者がでたときには誰が責任を取るべきなのか?」との質問に
「もちろんそれは中国共産党に違いない」と答え、
「彼らの要求は法的に正しく正当なものだ。
何かチベット人のものでないものを要求しているのではない。
彼らの要求が受け入れられたとき、ハンストは終了する」
と付けくわえた。
以下に他のメンバーの写真が載っています。
http://phayul.com/news/article.aspx?id=22245&article=Hunger+Strikers%3a+Weak+but+Defiant
http://www.phayul.com/photogallery/flash/2008/
もしもこの中に知り合いの方がいるという方は連絡方法の一つとして
TYC議長ツェワン・リクジンの携帯をお知らせします。
0091(インド)-9805297259
現場にいるはず。
Tさんこれで通じますように?
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)