チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2008年8月2日
デモで懲役20年
昨日は移動日でブログは休ませて頂きました。
今日もイベントが多すぎてブログはY女史訳だけです。
ただデモしただけで、懲役20年とは!
秘密裁判が今も行われている。
中国が法治国家になるのはいつの日か?
連帯委員会リリース 2008年8月1日
Y女史訳
http://www.stoptibetcrisis.net/pr010808.html
<ペンボのデモ参加者に実刑判決>
情報筋によると、ラサ市立人民中央法廷は先ごろ、3月15、16日にペンポ郡で行われた平和的なデモに参加したチベット人を裁判にかけた。
被告の中で名前の判っている者は、テンジン・ラモとサンドゥップで、2人ともペンポ郡ガンデン・チョコル地区ウギェン・メ村の出身。それぞれ、10年と13年の刑を宣告された。
その他のチベット人4名には、20年、17年、13年という長期の刑が下された。
うち1名は、ジャンカ地区デドン村出身のカルデンと判っているが、彼が正確に何年の
刑を宣告されたかについては不明である。
他のチベット人についても詳細不明。
被告人にはほぼ全くいかなる法的代理人も付けられず、審理は完全に透明性と公正さに欠いており、裁判全体は秘密裁判と言えよう。
チュシュル郡出身でペンポ・ルンドゥップの住民であるチベット人ロプサン・ダワが、先頃、3月14日のデモに参加した容疑で中国治安部隊によって逮捕された。
彼は、兄でラト僧院の僧侶であるテンダルと共に逮捕されている。
以後、2名の所在は不明である。
ペンポでの平和的なデモとの関わりで、3月の時点で逮捕されていたシャー・ブンパ尼僧院の53名の尼僧が釈放されたが、2000~5000元の罰金を課せられた。
釈放後、尼僧達は僧院に戻る権利を奪われて、各自の出生地に戻るよう命じられた。この尼僧院で逮捕された尼僧全体の中で、5人の尼僧はまだ拘留されており、
ラサの刑務所に移送されたと思われる。尼僧の一人ロプサン・チュージンは監獄
にいる間にひどく撲打され、深刻な状態のため地域の病院で治療を受けている。
情報筋によると、彼女は危篤状態にあるという。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)