チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2008年7月22日
デルゲ僧院の僧侶二人が殺される
昨日は今日からいよいよ始まるポレポレ座のイベントの搬入日でした。
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仲間が10人以上あつまり午前中から作業が始まった。
結局よるの10時過ぎまで掛かった。
みんなボランティアなのに本当に頑張ってくれる。
チベット人に代わって、感謝、感謝です。
みんな明るく楽しい仲間ばかり。
きっとこの企画は成功すると確信しました。
私は途中抜け出しパルデンさんの講演会にいきました。
懐かしい人たちに沢山あいました。
中には20年ぶりの人も数名。
最初に一階のエレベーターに乗るとき偶然目の前にペマさんご夫妻を見つけたので、
「ペマさん」と声を掛けると
「あ、中原さん。やっぱり何か中原さんとは縁が有るんですね」
と言われ、、、「ううう、、、そうですかね?」
日本の状況を着くなり見たようで何とも言えませんでした。
何だかハイソな年配の人が多くて、日本のチベットサポーターも少し変わったな、、
と感じました。
もちろんいろんな種類の人たちがいるのでしょうけど。
今日の夕方6時からポレポレ座でオープニング・パーティーが開かれます。
ゆかさんの素晴らしい歌声も聞けます。
みなさん来てくださいね。
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チベットではひどい事件が毎日続いています。
このところ中国側はすぐに銃を発射する傾向にあるようです。
21日付緊急委員会リリースより
http://www.stoptibetcrisis.net/pr210708.html
<デルゲ僧院の僧侶二人が殺される>
7月12日、カム、デルゲのデルゲ・ゴンチェン僧院で年に一度のチャム舞踏を行おうとしていた僧侶達の集団に対し当局が発砲し、少なくとも二人の僧が死亡したという。
しかし詳細は不明。
他の情報として同じく同僧院で爆発により二人の僧侶40歳代のデレックと20歳代のゲルツェンが死亡し、4名の僧侶が重体であるという。
しかしこの二つの事件が同時に起こったのか?死亡した僧侶は上記の二人のことなのかは不明。
デルゲ・ゴンチェン僧院も他の僧院と同じように、度重なる<愛国教育キャンペーン>を受けさせられ、僧院に中国国旗を掲揚するよう強制されていた。
しかし、他の僧院と同じようにこの僧院はこれら中国側の強要を全て拒み、「僧院は政治的場所ではない、直ちに全ての強要をやめよ」と逆に要求していた。
「全僧侶は死んでも中国側の要求に従わない」と宣言していた。
当局の回答がこの発砲と砲弾だったと思われる。
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7月11日カンゼではロプサンとドルジェという二人の兄弟が平和的デモを行いパンフレットを配ったりした。
しかし間もなく二人は大勢の武装警官隊に囲まれた。
逮捕の前にドルジェは足に銃弾を撃ち込まれた。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)