チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2008年7月16日
シュ米大統領、ダライ・ラマ法王の勇気を賞賛
ブッシュ氏も民主党と経済界の板挟みで迷走状態の様子。
まずは、ダライラマ法王を讃える部分。
<ブッシュ米大統領、ダライ・ラマ法王の勇気を賞賛>
AFP通信、2008年7月15日
Y女史訳
http://www.phayul.com/news/article.aspx?id=21957&article=Bush+praises+Dalai+Lama%27s+%27courage%27
【ワシントン】――ジョージ・W・ブッシュ米大統領は月曜、北京オリンピック開
会式への出席を控え一ヶ月を切ったこの時期に、「ダライ・ラマ法王とチベット
にいる仏教徒達の勇気」に対して賞賛の意を表した。
ブッシュ大統領はまた、日本で先週、中国のコキントウ国家主席と会談した際に
「自分自身の自由を求めて闘う人々がいる限り、アメリカ合衆国は彼らと共にい
る」と述べた、と伝えられている。
8月8日のオリンピック開会式に出席するとの意思表明で議論を呼んだ米大統領は
、「世界における宗教の自由を促進する法律」の成立10周年を記念するホワイト
・ハウスにおける式典で、講演を行った。
「私達は中国において宗教の自由を求める人々を忘れない。自らの自由を求めて
闘う人々、ウイグルやムスリムといった人々に、私達は敬意を表する」と、ブッ
シュは述べた。
「また私は光栄にも、中国国内で密かに設けられている(地下組織の)寺院に足
を運ぶ人々に出会った。私達は、ダライ・ラマ法王やチベットにいる仏教徒の勇
気にも敬意を表する」
ブッシュ大統領は、トルクメニスタンやベトナムといった地域では「過去2、3年
の間に希望の持てる進歩があった」と述べたが、「この貴重な自由を保障されて
いない人々がまだ大勢いることを、忘れずにいる」ことが重要だ、と強調した。
彼はイランの例を挙げて「体制側による反ユダヤの風潮が世界の怒りを呼んでい
る」とし、エリトリアやスーダンにおけるキリスト教徒への攻撃について触れ、
北朝鮮では「体制イデオロギー以外の信仰を持つ人々」に懲罰が与えられている
、と述べた。
彼はまた、ミャンマー当局による仏教僧侶への「暴力的な弾圧」や、ウズベキス
タンにおける宗教的マイノリティに対する迫害についても言及し、サウジアラビ
アにおける改革が「真の変化をもたらしうる」として希望を表明した。
「今日、我々はこれらすべての国々の指導者に対して、宗教的自由の侵害を即時
に止めるよう促す。指導者達には、人々が自分にとってふさわしいと感じる神へ
の信仰を求める権利を尊重するようにと、要請していく」
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<中国で人権演説の生放送を 五輪出席の米大統領に注文> 2008/07/15 16:33 【共同通信】
【ワシントン15日共同】米政府の諮問機関「国際宗教の自由委員会」は14日、北京五輪開会式に出席するブッシュ大統領に対し、信教の自由の重要性を強調する演説を訪中時に行い、その様子を中国国民に向けて生中継するよう求める声明を発表した。
同委員会は米連邦法によって設立され、大統領や国務長官に政策提言する公的機関。中国への政治的配慮から、米議会などの批判を押し切り開会式出席を決めた大統領だが、人権状況改善に向けた働き掛けを忘れないよう「身内」からくぎを刺された格好だ。
同委員会は、大統領が五輪に合わせて訪中する際(1)チベット民族の信仰の自由を保障する信頼醸成措置(2)新疆ウイグル自治区の平和的なイスラム教徒に対する弾圧中止(3)拘束されている「地下教会」のカトリック司教解放(4)北朝鮮からの脱出住民の強制送還中止-などを中国政府に要請するよう求めている。
大統領は五輪出席の機会をとらえ、中国の人権問題などをあげつらうつもりはないと表明している。
http://www.47news.jp/CN/200807/CN2008071501000532.html
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ついでにちょっと古いのですが、
情報BOX:<北京五輪開会式への出欠を決めた世界の首脳 >
2008年 07月 11日 19:11 JST
[10日 ロイター] フランスのサルコジ大統領は10日、8月8日に行われる北京五輪開会式への出席を決めたことについて、欧州連合(EU)加盟27カ国から全員一致の支持を受けたと述べるとともに、開会式を欠席することは中国を侮辱するものであるとの認識を示した。
チベット問題やダルフール紛争解決に向けた中国政府の取り組みに不満を持つ人権団体らは、各国・地域首脳に対して8月の北京五輪(8─24日)への出席を取り止めるよう呼び掛けており、各首脳の判断に注目が集まっている。
これまでに開会式への出欠席を表明した首脳は以下の通り。
<出席>
*福田康夫首相(日本)
*ケビン・ラッド首相(オーストラリア)
*ノロドム・シハモニ国王(カンボジア)
*スティエパン・メシッチ大統領(クロアチア)
*マッティ・バンハネン首相(フィンランド)
*ニコラ・サルコジ大統領(フランス)
*アネルード・ジュグノート大統領(モーリシャス)
*ミザン・ザイナル・アビディン国王(マレーシア)
*ヤンペーター・バルケネンデ首相(オランダ)
*李明博大統領(韓国)
*パスカル・クシュパン大統領(スイス)
*サマック・スントラウェート首相(タイ)
*ジョージ・W・ブッシュ大統領(米国)
*グエン・ミン・チェット大統領(ベトナム)
<欠席>
*馬英九総統(台湾)
*潘基文国連事務総長(国連)
*アンゲラ・メルケル首相(ドイツ)
*スティーブン・ハーパー首相(カナダ)
*ドナルド・トゥスク首相(ポーランド)
*ヘレン・クラーク首相(ニュージーランド)
*ゴードン・ブラウン首相(英国)閉会式のみ出席
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)