チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2008年7月12日

子供が見せる拷問の跡、 チベットからの電話情報様々

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c19a873e.JPG写真は以前にも紹介した。スジャスクールにいるジャミヤン(19歳)です。
ちょっと怖い顔をして、二の腕を出している。
良く写ってないけど、実は拷問で受けた傷痕を見せてくれてるいるところなのです。
彼は二年前例のナンパラを越える時銃撃を受けたグループにいたのですが、中国側に捕まりディンリで4日尋問と暴行を受け。
シガツェ刑務所に2が月拘留されその間の最初の一か月は拷問を受けたのでした。
NHKもすでに彼のことは取材しています。今度の長いバージョンに彼も出ると思います。

左肘当たりの傷はベルトのバックルで殴られるとき無意識に手を上げてよけようとして、怪我をしたそうだ。血はいつも沢山出たという。

もう一つ足に残る大きめの傷を見せてくれた。これは真っ赤に焼けた電気コイルを押しつけられた跡だと言った。

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NHKと言えば、この前主人公のようになってた14歳のツェリン・ノルブが第二土曜日の今日は学校を出て、ダラムサラに久しぶりに帰って来ました。
今夜は私の家に泊りです。もう今は寝てしまいました。
明日彼の出てるこの前のNHK放送を見せて上げましょう。
さぞ驚き、喜ぶことでしょう。

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7月11日付委員会プレスリリース
Y女史訳
http://www.stoptibetcrisis.net/pr110708.html
Tibetan arrested for conveying grievances

国営新華社通信は7月11日、チベット自治区(TAR)副長官ペマ・ティンリーが「TAR公安省は3月14日の事件に関連して953名を逮捕・拘束した」と発表したと伝えた。
そのうち、362名は当局へ自首したという。副長官によると、当該事件との関わりで116名を未だに捜索中とのこと。
彼は法廷で刑を宣告されている42名のチベット人に続くものとして、これらの数字を挙げた。
だが、6月20日に開かれた記者会見では、ペマ・ティンリー副長官は軽犯罪の1157名が釈放され、それとは別の116名が起訴される見通しだと述べていた。
上記二つの発言の間には根本的な矛盾がある。
もし事件後953名しか拘束されていないのだとしたら、いったいどのようにして1157名を釈放し、さらにその上で116名を起訴する、といったことが起こりうるのか?
 953名、1157名といった数字がチベット自治区において拘束された人数として信じるべきものであるなら、少なくとも2110名がチベット自治区だけで逮捕されたことになるのではないか?

ーーー

確認された情報によると、7月最初の週に、カムド県パルバル郡ニンモ・シャンに住んでいたパルデン・チョダクとニィドルの2名が、地元役人の前でチベットの人々の苦情を訴えたかどで逮捕された。
2人は、その地域において治安要員や政府職員として勤務している漢族の中国人が大勢駐在していることについて、憤りを表明した。
彼らは、チベット人であっても中国人と同じように勤務できるとして、チベット人にも仕事を与えるよう要求した。

その二日前には、ギャルショー・ベンカル僧院のチュジョル(24歳)とその兄ドルジェ・タシ(28歳)が、外の世界へ情報を伝えた容疑で、突然逮捕された。
2人ともパルバル郡ニンモ・シャンの出身である。彼らの所在は現時点で不明。

遡って4月16日、青海省シリン(西寧)の中国治安部隊は、クンブン僧院の僧侶であるケルサン・ツンドゥ、クンチョク・サムテン、ジンパ・ギャツォ、ロプサン・ツェリンを密かに逮捕した。
4名は西寧に連行された後、正式な起訴の手続き気を踏むことも自分達の犯罪について弁明の余地を与えられることもなく、絶え間ない殴打を浴びながら長引く尋問に晒されることが予期されていた。
彼らは僧院内で秘密裏に逮捕されたため、親族もその行方について把握できていなかった。
しかし、僧院では徐々に彼らの拘束について情報を把握したため、年長の僧侶達が「逮捕された僧侶は正式には起訴されていない」という根拠に基づいて彼らの釈放を求め、関係各所に掛け合った。その結果、こうした僧院側の努力により、僧侶達は5月15日に釈放されたが、当局によりいくつかの所有物を没収された。密かな逮捕劇の際に、治安警察はコンピューターや貨幣を押収しているが、それらは僧侶達には返還されなかった。

ギャルショー・ベンカル僧院の約30名の僧侶達も所在と状況が不明であり、深く憂慮されている。ギャルショー・ベンカル僧院はナクチュ県ディル地域ベンカル村にある。
30名の僧侶達は、3月にラサで騒乱が起きていた頃、一時的にデプン僧院に滞在し、仏教研究を進めていた。
彼らの連行先、現在の生死についても不明である。

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

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