チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2008年7月8日

中国の弾圧と情報戦、10秒の遅れ

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95509cbb.JPGダライラマ法王は本日朝9時頃、私の住むジョギバラ村を通過されアメリカに向かわれました。

以下これからのアメリカでの法王のご予定です。
http://www.dalailama.com/page.60.htm

Teaching in Bethlehem, Pennsylvania, USA from July 11 to 15: His Holiness will give five-day teachings at Lehigh University’s Stabler Arena on Je Tsongkhapa’s Great Treatise on the Stages of the Path to Enlightenment (lamrim chenmo) organized by the Tibetan Buddhist Learning Center of New Jersey. Contact Website: www.dalailamajuly2008.com

Public Talk in Bethlehem, Pennsylvania, USA on July 13: His Holiness will give a talk on Generating a Good Heart at Stabler Arena organized by Lehigh University, Bethlehem, Pennsylvania. Contact Website: www.dalailamajuly2008.com

Public Talk in Madison, Wisconsin, USA on July 19: His Holiness will give a public talk (topic yet to be decided) at the Alliant Energy Center Coliseum. Contact Website: www.dalailama2008na.com or www.deerparkcenter.org

Teaching in Madison, Wisconsin, USA from July 20 to 24: His Holiness will give four-day teachings from July 20 to 23 on Shantideva’s A Guide to the Bodhisattva’s Way of Life (chodjug) & Kamalashila’s Middle Stages of Meditation (gomrim barpa) at the Alliant Energy Center Coliseum. On the morning of July 24 there will be a long life offering ceremony (tenshug). Both the teaching and the long life offering ceremony are being organized by the North American Tibetan Associations (NATA) and Geshe Lhundup Sopa of Deer Park Center. Contact Website: www.dalailama2008na.com or www.deerparkcenter.org
Teaching in Dharamsala (H.P.), India from August 4 to 6:

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http://www.stoptibetcrisis.net/pr080708.html
July 08, 2008
連帯委員会リリース 2008年7月8日

昨日からダラムサラに来られ、手伝って下さってるY女史が久しぶりに町のネット屋で翻訳してくださいました。

チベット人への侮辱と、年に一度の競馬祭への制限

昨日7月7日、中国政府運営のオンライン版「中国チベット情報センター(www.tibet.cn)」は、「なぜチベット内には不和が生じているのか・何が僧侶達を独立を求め
て闘うように駆り立てているのか」と題した惨憺たる論評をまた一つ発表した。
その解説では、「チベットの遅れた文化こそが、チベット人に強い信仰心をもた
らす背景の主要因となっている」と軽蔑的に断定し、従って「チベット人達が幸
福と繁栄の道へと導かれるために、中国中央政府は多数の学校と刑務所を建設し
、一般のチベット人すべてを学校へ送り、僧侶達は刑務所に送られるべきである
と述べた。

この論評ではさらに、「ダライ・ラマ法王の誕生日には法王の命令によりギュト
僧院の若い僧侶二名の皮膚を献上するのが伝統となっていた」と述べている。さ
らに、かつてのチベットにおいて上流階級のチベット人が客をもてなす際に、最
高のプレゼントは彼の女性の奴隷であり、その奴隷を主人と客が一緒に強姦する
のが常だった、などとしている。
チベットの生活習慣に関するこうした主張や事実の歪曲は、すべて歴史的事実の
偽造であり、チベット人とその文化遺産を見下し、侮辱していることに他ならな
い。それはまた同時に、いかに中国政府がチベットの宗教や文化を破壊しようと
必死になっているかという事実の確証ともいえる。これはまた、チベットの宗教
的な人物に対する中国側の侮辱的態度をあからさまに示している。

ーーー

信頼できる情報筋によると、四川州カンゼ・チベット自治区リタン郡では、7月5
日に予告なしで外出禁止令が敷かれたことが確認されている。ダライ・ラマ法王
の誕生日前夜であるこの日には、大量の軍隊と武装警察隊員が配備された。また
、現地時刻午後8時前後にはチベット人の移動に対する厳しい取締りが実施され、
それは三日間続いた。命令に反しているとみなされた者には、その場での銃殺を
含めた断固たる対応が行われるであろうと警告された。

ニャンチュカ、バパ、ニャグロンの近郊地域に住むチベット人は全員、リタン郡
に入ることを禁止された。政府はまた、毎年この時期にリタンで開催される競馬
祭をキャンセルするよう命じた。リタン郡には昨年8月1日にルンギェ・アドラク
が反政府行動を行ってから、大量の軍隊が駐留し続けている。この地域における
治安要員の存在は今年さらに増加し、複数の情報筋によると、彼らの多くは身分
を隠すために地元のチベット人のように装っているという。

一方レコン郡では、チベット人達は今年は年に一度のピクニックを祝わないこ
とに決めた。この地域に広がった自由を求める抗議行動によって弾圧され、殺さ
れたり負傷したチベット人達との連帯を示すためであると同時に、四川省で起き
た5月の大地震で亡くなったり負傷した大勢の中国人を追悼するためでもあるとい
う。

(以下、いつもの6か条要求)

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生中継は10秒遅れで 選手の政治的行動に対応

 中国共産党宣伝部はこのほど、北京五輪の生中継を10秒間遅らせて放送するよう全国各地のテレビ局に通知した。選手らがカメラの前で政治的行動をした場合などに対応するための措置。8日付香港紙、明報が伝えた。

 外国人選手らが競技場で政治的スローガンを掲げたり、チベット旗を掲げたりした場合、放送する画面を切り替え、視聴者に見せないようにする。こうした措置はこれまで国内で開かれた国際大会でも取られたという。

 一方、中国の通信社、中国新聞社によると、中国中央テレビのスポーツチャンネル幹部は8日、北京五輪では慣例を破り、時間差を設けない生中継を同テレビ史上初めて実施すると述べており、完全な生中継が実現するかどうかが注目される。(香港、共同)

http://www.47news.jp/CN/200807/CN2008070801000636.html

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

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