チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2008年6月26日

サッカー、ユーロ2008でチベット支援デモ等

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fab98935.jpgまずは珍しくうれしい話から。

左の写真 (C/R REUTERS)。

昨日のサッカーEuro 2008、ドイツVSトルコ戦。日本では放送されたのでしょうか?
この試合スイスのバーゼルで行われていました。
後半86分トルコが一点入れたそのすぐ後、一人の男が突然グランドに飛び出した。
何と<チベットは中国ではない”Tibet is not China,” >と書かれたTシャツを着てグランドをほぼ横切りやっと警備の者に取り押さえられた。
http://phayul.com/news/article.aspx?id=21766&article=Pro-Tibet+protester+runs+onto+field+during+Euro+2008+semifinal+match

国籍、氏名は今だ不明だが、<よくやった!>嬉しいね。
この試合部分的には見てたんだが、そのシーンは逃してまだ見てない。
youtubeに出ないかな?

———

次は、

人民日報海外版より、

チベット独立の国際化は無理

25日付の新聞「人民日報海外版」は、「チベット問題を国際化し、『国際カード』を使ってチベットの独立を図る行為は失敗する」との文章を発表しました。

 文章では、「四川大地震発生後、世界各国が中国に人道支援を提供するとともに、中国政府は迅速で透明、かつ効果ある対応によって国内外から評価を受けている。これは、ダライ・グループには望ましくないことだ。そのため、ダライ・ラマは急いで遊説を始め、チベット問題で中国に圧力をかけるよう各国に求めている」と述べました。

 それに続け、「しかし世界各国は、中国に対して理解と信頼を深めるにしたがって、ダライ・グループが偽善だと分かった。ダライ・ラマは、一生懸命訴えても応える声が少なく、無力感を感じているだろう」と述べました。

 その上で、「『国際カード』を使ってもチベット独立は無理なのだ。どんなに手段を変えても、チベット独立は許されない」と強調しました。(翻訳:鵬)

 「中国国際放送局 日本語部」より2008年06月26日

ーーー
地震をうまく使ったと言って自賛したり、中国政府には世界がまるで歪んで見えているようです。

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アバのセー僧院が襲われる

昨日の委員会リリースの中からお伝えしてなかった出来事です。
http://www.stoptibetcrisis.net/pr250608.html

6月10日中国当局はアムド、アバのセー僧院を襲撃し、その日数人の僧侶を逮捕した。武装警官隊は僧院のお堂や各宿舎をくまなく荒らし回り、ダライラマ法王の写真を見つけるとその場で破り捨てた。当局は11日と12日にも押しかけリトリート中の僧侶まで襲い、年若い僧侶には僧院を出るよう強制した。
この結果、現在僧院はほぼ無人状態となった。

ーーー

チョナン派のセーゴンパはアバではゲルク派のキルティゴンパと並ぶ大僧院だ。
1000人ほどの僧侶がいたはずだ。

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ネパールのチベット人がチベット帰還行進を始めた
http://phayul.com/news/article.aspx?id=21761&article=Nepal+Tibetans+begin+their+March+to+Tibet

42人のチベット人(僧侶23人、尼僧17人+2人の俗人)がカトマンドゥからチベット国境目指し帰還行進を始めた

彼らはネパール当局の逮捕を逃れるために、カトマンドゥ近郊から出発し、国道を避け山道を伝い国境に到り、自分たちの故郷に帰るという。

実はこの計画を知った当局が、牽制のために中心的チベット人活動家を逮捕したという説もある。
それでも、またネパールからも歩きはじめたのだ。
応援したい。

ーーーーー

その他のニュース。

中国がパラリンピックトーチリレーを当初外国でも計画していたものを中止した。
http://phayul.com/news/article.aspx?id=21763&article=China+cancels+international+legs+of+Paralympic+torch+relay

ダライラマ法王がポーランドの大都市ブロツワフ市より名誉市民賞を授けられた。
http://phayul.com/news/article.aspx?id=21770&article=Dalai+Lama+to+receive+honorary+citizenship+of+Polish+City

—————————

最後に<貴重な日本人チベット旅行者のレポート

これは今気付いた一つ前のブログへのコメントの中から。

昨日、テルゲからバスでロダクへつきました。途中、ガンゼ周辺では検問が5回あったもののパスポートの提示で問題なし。ただガンゼの街中は交差点に土嚢がつまれ兵士が待機。路上では多くの兵隊が警備してました。放水車もあって厳戒態勢。ガンゼを通ることはできても泊まることは難しそうです。」

これはどういうことか?
つまり今までも日本人がカム、それもカンゼとかに行けたということですよね。
それより、この人は今チベットからこのブログを開きこれにコメントを入れたということですよね、、、

何かすごいことに思えます。
Y様これからももっともっと内地レポートお願いします!
何とかカンゼに泊まれるといいのですが。

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

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