チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2008年6月19日

アムネスティ報告、カトマンドゥでチベット要人逮捕

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c6659df0.JPGオリンピックトーチがラサに到着する日もせまり、アムネスティも控えめながらチベットの人権侵害状況を知らせ、世間に対しチベットへの注目を促してくれている。

http://phayul.com/news/article.aspx?id=21673&article=Amnesty%3a+More+than+1%2c000+unaccounted+for+in+Tibet

Amnesty: More than 1,000 unaccounted for in Tibet
アムネスティ: 1000名以上のチベット人が行方不明

AP[Thursday, June 19, 2008 09:32]
By MEERA SELVA
AP通信 ミーラ・セルバ

【ロンドン】 3ヶ月前のチベットにおける騒乱の時期に、1000名以上の抗議者達
が行方不明になっている――人権団体のアムネスティ・インターナショナルが18
日(水曜)発表した。

アムネスティ・インターナショナルによると、3月のチベット騒乱時に警察によっ
て逮捕された4000名のうち、およそ4分の1が今だに行方不明という。その他の人
々は釈放されたか、正式に逮捕されている。

オリンピックの聖火リレーは今度の土曜日にチベットの首都ラサを通過するとみ
られている。アムネスティのアジア太平洋支部局長サム・ザリフィ氏は、このイ
ベントは行方不明の人々や収監されている人々への注目を集めるだろう、と述べ
ている。

「チベットから外に出てくる情報はきわめて少ない。だが私達の手元に寄せられ
ている情報によると、恣意的な逮捕や拘束者への虐待など、悲惨な実態が伺われ
る」と、ザリフィは言う。「聖火リレーがチベット域内に入ろうとしている今こ
そ、チベットでのこうした実情に光を当てる機会となるべきだ

ラサの僧侶達は3月、中国の支配に対してデモを行った。抗議の波はチベット中に
広がり、抗議者達が警察と衝突する機会が増えるにつれて、暴力を伴うものとな
った。中国当局は治安を名目とした弾圧で対応し、外国人旅行者やほとんどの国
際メディアがチベットの各地域へ入ることを禁止している。

アムネスティ・インターナショナルによると、警察や治安部隊は人々と外の世界
との連絡を絶つため、チベットの僧院や尼僧院、個人の家から携帯電話やコンピ
ュータを没収しているという。

中国は数世紀もの間、チベットを支配してきた、と主張している。だが多くのチ
ベット人は、自分達の母国は中国の言う数世紀の間も、実質的に独立していた、と語っている。

(以上)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

上の記事も実はAPがアムネスティに質問して出来上がった記事のようでもある。
流石フランスのAPだけあって人権は頑張ってるみたいですね。
報道といえば、BBCが「オリンピック開催中にもしもカメラに何らかの抗議活動が捕らえられた場合には、必ず発表する」と言明しています。
最近通信社は自前の送信機を中国内に持ち込んでもよいことになったそうです。
もっともその代り取材人数を厳しく制限して一人一人監視できることが基本だそうです。
BBC頑張ってくれ!
誰か開会式のチケットを持ってる人も、頑張ってね!?。

————————————————

ネパールの主なチベット活動家、および亡命政府責任者たちが逮捕された

先ほどphayul.comに入った情報によれば、

本日午前8時ごろカトマンドゥの亡命チベット人一時収容所所長ケルサン・チュング、チベット女性連盟会長ガワン・サンモ及び同会副会長タシ・ドルマの三名が自宅より逮捕された。
当局はチベット青年会議地区長のダクパ・テンジン及びネパールダライラマ代表部代表ティンレイ・ガンツォをも逮捕するためそれぞれの自宅に現れたが、二人はその時自宅におらず未だ逮捕を免れているという。

自宅に私服警官が現れ逮捕状を示したという。
逮捕の理由は「3月からの連続的デモによりネパールと中国の友好関係を非常に傷つけた」からだという。
彼らは3か月間拘留されるという。

チベット人たちは今日もボスたちの逮捕にも関わらず中国大使館前での抗議デモを計画しているという。

ネパールはまだまだ民主国家にはほど遠いようです。
それだけ中国の圧力が強いということか。
それにしても、一時収容所の所長も逮捕するとは一体どういうことか!?

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

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