チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2008年6月13日

聖火リレー、厳戒態勢下のチベットに到着

Pocket

db0ed08e.JPG写真はTYCの<チベットフリーダムトーチ>こちらも現在世界を廻ってる。

天界にあるべき<シャングリラ>が最近下界世界の至る所に出現している。

6月11日、言葉の国、中国が主張するシャングリラにオリンピックトーチが到着し去って行ったらしい。

「シャングリラにオリンピックトーチ」とは、何も知らない人には二度目出たい話に聞こえることでしょう。
そこは、雲南省の中、デチェン・チベット族自治区の香格里拉(シアンゴーリーラー)、何だか中国読みだとアフリカのどこかの地名かな?とも思えたり。
嘗ては<中旬>、中国に侵略される前は(今でもチベット人にとっては)<ギェルタン>と呼ばれる町のことです。
マツタケの産地としても有名で日本にもたくさん輸出されています。

以下Phayul.comに転載された、ロイター通信のレポートです。
訳Y女史
http://phayul.com/news/article.aspx?id=21601&article=Olympic+torch+arrives+in+Tibetan+areas+amid+tight+security

Olympic torch arrives in Tibetan areas amid tight security
聖火リレー、厳戒態勢下のチベットに到着
Reuters[Wednesday, June 11, 2008 17:09]
By John Ruwitch
ロイター通信 2008年6月11日 ジョン・ルウィッチ

6月11日(水)、中国は山あいの街シャングリラ(香格里拉)で聖火リレーを実施
した。シャングリラは、海外の人権団体からの抗議を意に介さない中国が聖火を
持ち込んだ、チベット地域では最初の地点である。きわめて厳格な警備態勢で、3
月以降チベット全域で相次いでいる抗議行動に当局が神経質になっている様子が
伺える。

シャングリラ郊外のある僧院では、僧侶達は聖火リレーが通過する間は外出を禁
じられていた、という。上師のアドバイスによって外出を控えた僧侶もいれば、
経典の読誦のクラスにあさ7時から午後3時まで強制的に詰め込まれていた僧侶もいた。
宿舎に留まるよう警察に命じられていた、と言う者もいる。
武装警察は通り沿いに警備を固めており、建物の屋上を監視したり、中継地点に
駐留している。

チベット地域における中国当局の弾圧を受けて、海外各国を巡っていた聖火は人
権活動家やチベット支援者達による抗議の的となっていた。聖火を消そうとする
等の抗議活動は、中国人の神経を逆なですることになった。

SHROUDED IN SECRECY
<秘密に覆われて>
以来、中国はチベット域内における聖火リレーの日程を3日間から1日へと短縮し
、正確な日程も公開していなかった。5月にはチベットの象徴であるエベレスト頂
上に聖火を持ち込み、亡命チベット人社会の怒りを買っている。

Students for a Free Tibet (SFT)
は国際オリンピック委員会(IOC)へのアピールを繰り返し、「これ以上の人権侵
害を回避」するべく、チベット域内への聖火リレーの中止を中国政府へ要請する
ように主張している。「IOCが何の発言もなく、聖火のチベットへの進入について
黙認するのであれば、中国当局による暴力まみれのプロパガンダを促しているよ
うなもの」と、SFT事務局長のランドン・テトンは述べている。

2002年までは中甸(ちゅうでん)という地名だったシャングリラでは、チベット
人を含む支援者達がリレーの経路沿いに集まり、通過していく聖火に声援を送っ
た。
チベット自治州は簡略してチベットと呼ばれるが、実際にチベット人の住む地域
は雲南省、四川省、甘粛省、青海省にも広がっている。

北京オリンピックの旗を持っていた25歳のスヌオ・キリンは、「チベットでオリ
ンピック聖火を見て、本当に感動した」と述べた。チベット域内への聖火の持ち
込みをめぐる議論については、中国語で「フェイフア(ばかばかしい)」と答えた。

もう一人のチベット人シラン・クゼンは、レストランでの仕事を休んで、聖火が
通過するのを何時間も待ったという。「他の地域ではトラブルがあったけれど、
雲南省では何もなかった。ここでは聖火が通ることは問題になっていないし、100
%何も起こらないと思う」
共産党もそれを許さないだろう。住民達によると、数千もの駐留軍がこの地域に
やってきているという

約800名の僧侶が生活しているスンツェリン僧院では、ある信者は、たとえ許され
ても聖火を見に行くことはなかっただろう、と語った。「聖火はここに来るべき
ではなかった。チベット人に対する、ちょっとした侮辱ですよ

(Editing by Jeremy Laurence)
(ジェレミー・ローレンス編集)

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

ちべろぐ

Archives

  • 2018年3月 (3)
  • 2017年12月 (2)
  • 2017年11月 (1)
  • 2017年7月 (2)
  • 2017年5月 (4)
  • 2017年4月 (1)
  • 2017年3月 (1)
  • 2016年12月 (2)
  • 2016年7月 (1)
  • 2016年6月 (1)
  • 2016年5月 (9)
  • 2016年3月 (1)
  • 2015年11月 (1)
  • 2015年10月 (2)
  • 2015年9月 (4)
  • 2015年8月 (2)
  • 2015年7月 (14)
  • 2015年6月 (2)
  • 2015年5月 (4)
  • 2015年4月 (5)
  • 2015年3月 (5)
  • 2015年2月 (2)
  • 2015年1月 (2)
  • 2014年12月 (12)
  • 2014年11月 (5)
  • 2014年10月 (10)
  • 2014年9月 (10)
  • 2014年8月 (3)
  • 2014年7月 (9)
  • 2014年6月 (11)
  • 2014年5月 (7)
  • 2014年4月 (21)
  • 2014年3月 (21)
  • 2014年2月 (18)
  • 2014年1月 (18)
  • 2013年12月 (20)
  • 2013年11月 (18)
  • 2013年10月 (26)
  • 2013年9月 (20)
  • 2013年8月 (17)
  • 2013年7月 (29)
  • 2013年6月 (29)
  • 2013年5月 (29)
  • 2013年4月 (29)
  • 2013年3月 (33)
  • 2013年2月 (30)
  • 2013年1月 (28)
  • 2012年12月 (37)
  • 2012年11月 (48)
  • 2012年10月 (32)
  • 2012年9月 (30)
  • 2012年8月 (38)
  • 2012年7月 (26)
  • 2012年6月 (27)
  • 2012年5月 (18)
  • 2012年4月 (28)
  • 2012年3月 (40)
  • 2012年2月 (35)
  • 2012年1月 (34)
  • 2011年12月 (24)
  • 2011年11月 (34)
  • 2011年10月 (32)
  • 2011年9月 (30)
  • 2011年8月 (31)
  • 2011年7月 (22)
  • 2011年6月 (28)
  • 2011年5月 (30)
  • 2011年4月 (27)
  • 2011年3月 (31)
  • 2011年2月 (29)
  • 2011年1月 (27)
  • 2010年12月 (26)
  • 2010年11月 (22)
  • 2010年10月 (37)
  • 2010年9月 (21)
  • 2010年8月 (23)
  • 2010年7月 (27)
  • 2010年6月 (24)
  • 2010年5月 (44)
  • 2010年4月 (34)
  • 2010年3月 (25)
  • 2010年2月 (5)
  • 2010年1月 (20)
  • 2009年12月 (25)
  • 2009年11月 (23)
  • 2009年10月 (35)
  • 2009年9月 (32)
  • 2009年8月 (26)
  • 2009年7月 (26)
  • 2009年6月 (19)
  • 2009年5月 (54)
  • 2009年4月 (52)
  • 2009年3月 (42)
  • 2009年2月 (14)
  • 2009年1月 (26)
  • 2008年12月 (33)
  • 2008年11月 (31)
  • 2008年10月 (25)
  • 2008年9月 (24)
  • 2008年8月 (24)
  • 2008年7月 (36)
  • 2008年6月 (59)
  • 2008年5月 (77)
  • 2008年4月 (59)
  • 2008年3月 (12)