チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2008年6月8日
四川テレビ放送、その他
ダラムサラでケーブルテレビに入ればラサ放送、四川放送、あと一つよく知らない中国のテレビが見られる。
地震の被害地の映像もよく流れる。
今は特に例の決壊寸前の巨大地震湖関係が多い。
軍隊が水路を発破やら人海作戦ではでに働いてる映像が流れ、やっと開通したという水抜き水路は小川状態で、ほんとにこんなんで大丈夫かよ?と思ってしまいました。
とにかく放送の半分は軍隊がいかに住民を助けているかのやらせばかり、
それにしても見事に崩壊したビルが沢山ある、その瓦礫の山はまるで誰も手を付けてない様子。明らかに死体が中に沢山ありそうな瓦礫のすぐそばで、軍人が生き残った人たちに食料を配りそれを受け取った人が涙するとかの映像が流れる。
日本ではありえないことは確かだろう。
あと特徴的なのはやたらに募金を呼びかけるチベット人僧侶が募金する場面も流れた。そんな募金キャンペーンの中では<愛><心>などと言った標語が使われている。これはこれは、中国でこんな言葉が以前に標語になったことがあるのかな?
<愛><心>とは中国共産党が今まで消し去ろうと努めてきた心情ではなかったか?
唯一<国家への愛>は昔からあるけど。
金のためならとこんな言葉を使っているようだが、行きすぎると本気でこんな言葉が中国中に流行って唯物主義政府が倒れるとか!?
とにかく相当に募金は集まってるようです。
まるですべてが軍部の地震ビジネスのようにも見えてきます。
そのテレビにほんの一瞬映った壊れた家の映像は明らかにチベット様式の建物でした、、、
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そう言えばチベットのテロリストの映像もかつて一か月ほど前にこの放送で見ました。アムドのどこだったか、今思い出しませんが、この事件もそのかなり前に単に愛国教育を受け入れなかったとして、最初逮捕されたはずの数人の僧侶がなぜか、爆弾テロ犯にされ、その爆破現場を後手に縛られた僧侶が引き回されるというものでした。
その破壊された建物というのも、ただ部屋が軍隊により荒らされた風の場所であり、爆破で焦げた跡などどこにも見当たらなかった。
嘘をつくにももっと工夫しないとと思うが、中国ではこれで十分な証拠になるのだろう。
もっとも私は全くチベット人が爆弾を使わないとは言わない。
最近嘗てのカンパゲリラとして戦い、ムスタンゲリラとしても長く中国と闘い続けた<チュシガントュク(四河六雪山)>の会議がニューヨークで開かれたという。
もっとも今テロに走るとことは自殺、自滅行為としか見られないであろう。
もっともデモ一つでも自殺行為ではある。
今日お伝えした、パンフレットを配ってデモし逮捕された3人の僧侶も間違いなく、拷問に会い、最低5年の刑をうけるであろう。
私がそう断定するのはなぜかと言うに、ここで多くの元政治犯に話を聞いたが、全員程度の差はあれ例外なく何らかの拷問を受けていたからだ。
なかには到底人間のやることとは思えない非人間的は拷問もあるのだ。
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帰還行進はいったん中止を余儀なくされた。5団体のボスは10日間の拘留の後昨日全員釈放された。
残った皆はボンディサールというヒマチャル州の東端の町まで連れて行かれそこで解放されたとか。
「ここまで3か月歩き続けた。最初だって一度捕まった。それでもまた歩いた。
これで終わり何てありえない。また必ず歩きはじめる」と言ってました。
>http://phayul.com/news/article.aspx?id=21558&article=450+Tibetans+detained+in+Nepal’s+capitalカトマンドゥではデモを行ったチベット人のうち450人が逮捕された。
ネパールの警官はチベット人を乱暴に扱うことで有名だ。いつも逮捕のときには血を見る。
ネパール当局は「例えば中国のような友好国を非難するデモは許せない」とはっきり言ってるそうだ。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)