チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2008年6月7日

続チベット人僧侶がテロリスト、法王地震への義援金五万ドル寄付

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819f9a27.JPG五日付の日本の報道各社は新華社伝をそのまま、ほとんど何のコメントもなく

チベット自治区で4月爆破テロ、僧ら16人逮捕>と言った表題のもとにわざわざ記事を載せている。
まるで全く中国の出先機関かなにかのようだ。
今まで、いくらでも毎日、本土ではデモがあり逮捕者がでている、拷問死もある、射殺もある、のに全く知らん顔をしておきながら、新華社が発表したことはすぐに報じる。
事件現場を、チベット全体を閉鎖しているのは誰か知っているのか?
隠すとは犯罪者、うそつきのおこないとは思いもしないのか?
日本の記者は誰も現地に行ったわけではない、それなのに中国の報道のみを日本人にあたかも真実の如く知らせるとは、恥知らずだ!

<空>の話に「我々は映画のスクリーンの中で繰り広げられる様々なシーンを見て本気に泣き笑いする。我々が現実と呼ぶものはずべてそのように幻であり、実体を欠いている」
という例え話がある。

今日も朝レストランで従業員のチベット人たちを話をしてた時、
パンづくり専門のトプチュ曰く
「昨日のRFAでラサからの電話が流れてた。
パルコルをコルラ(右遶)することはもちろん、お香を焚くこと(チベット人は外で大きな香煙を上げる)も他のいかなる宗教的行為も厳しく禁止されているという。
特に今月に入ってこれが厳しくなったとか。違反すると法外な罰金か、時には逮捕されるという。
その代り中国政府で働くチベット人には、日長事務所の仕事の代わりに、チュバ(チベットの民族服)を着てパルコルとかを楽しげに散歩させたり、ショ(貝殻を使ったチベット人の賭けごと遊び)をさせたりするという。
その電話の本人がその中国政府に雇われているチベット人だという。チベットに宗教の自由なんて全くないと言ってた。中国は嘘を作るのは得意なんだよ。
例えば、Nは日本人だろう、チベットの子供が悪さをしたら、<そんなことしてると日本人(リーベン)を呼ぶよ!>というのが一番効く脅しなんだよ。
日本人が一番残酷な人種だって中国人はみんな思ってるよ。特に子供はね」

と言われました。(何度も聞いてる話ですがね)
実際私も中国に行った時など、テレビをつけるとどこかで必ず残酷日本軍のドラマを見ることができるのでした。

中国は安物の自分勝手な映画を作ることばかり考えてる。
民衆の現実など日々のつくりもの映画、やらせニュースでいくらでも操作できると考えてる。
中国の現実は二重に虚偽なのだ

そんな中国の作り話を日本の新聞社は中国が怖いからか?ゴマすったつもりか?何も考えずに報道する(或いは利得を良く考えた末に)。
チベット人の心を大変に傷つけることなど考えもせずにだ。
何で、最低最後に「中国はチベット地域での自由な取材を拒否している」と書かないのか?

この事件については5月17日にブログでお知らせしている。
http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/2008-05.html?p=3#20080519彼らは最初愛国教育に逆らって逮捕されただけだ
彼らは5月12,13日に逮捕されている
なぜ今頃発表されるのか?おかしいと思わないのか?

中国の発表は以下の如くだ、
http://www.people.ne.jp/a/071e23e55b21476bb8f2749848eeae45

こんな記事も見つけた。
中国政府、ダライ・ラマ支持者を自殺テロ陰謀の独立軍と非難声明
http://beiryu2.exblog.jp/7619480/

米国時間 2008年4月1日 | AP通信・ニュース速報 | 訳『米流時評』ysbee
北京発 |中国政府は1日火曜、「チベット独立軍 (Tibet independence forces) は、自殺テロの軍団 (suicide squids) を用いて流血の攻撃を企んでいる」と(チベット独立運動を)非難した。この声明は、ダライ・ラマの支持者に対して投げられた一連の非難声明でも、最新のものである

一方、ダライラマ法王は隠しておられるようだが、今日のRFAによれば
法王は先のイギリス訪問の際、ロンドンに着いてすぐに<今回の地震への義援金として五万ドル寄付された>という。ロンドンにある中国大使館に法王秘書のチメ テンジン氏が地震見舞いに参上したともいう。
何という、国がら、人柄の違いか。

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

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