チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2008年6月7日
綿陽は中国の核戦力のメッカ
以下はコピペです
http://www.melma.com/backnumber_45206_4120722/
綿陽は中国の核戦力のメッカだった。
つぎに唐家山湖の決壊で、中国核戦力の中枢が壊滅するか?
1975年8月、河南省維河にかかる板橋ダムが決壊した。
台風によって水位が溢れ出し、下流のダム58ヶ所がたちまちにして倒壊、被害は下流全域におよび、およそ20万人が生命をうしなった。
板橋ダムは50年代の大躍進時代に造られた、粗製濫造ダムだった。
2008年5月12日に四川省を襲ったマグニチュード8の地震は、軍施設だけの被害が670億元(香港『経済日報』、5月29日付け)。
「四川省は中国の軍事戦略上、もっとも重要な拠点である」(ウィリー・ラム、『チャイナ・ブリーフ』、ジェイムズタウン財団発行、6月4日号)
都江堰から文川、北川、安県、綿陽、広元にかけて四カ所の重要な核兵器研究所と、核兵器製造工場が山の洞窟などに造られ、綿陽は人口50万のうち、20万人が核施設関連に雇用されているという。
地震発生後、ただちに軍が動いた。
被災地の救済ではなかった。核施設防御に向かったのだ。
累計14万前後の人民解放軍が動員されたが、SARSのときや08年2月の大雪災害のときの動員と比べても、はるかに巨大な動員、台湾の『自由時報』によれば、台湾向けの予備兵力さえ、南京軍管区から動員されたという。
北川県唐家山のせき止めダム(地震胡)の決壊は、いまや時間の問題。綿陽市民は高台に25万人が避難している。
核兵器製造のメッカ、綿陽が水没すれば、中国の核施設は壊滅的打撃を受けるだろう。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)