チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2008年5月26日
ノッチンガムのダライラマ法王
写真は法王のジョークに笑いこけるチベット僧たち。ハハハ、、、ヒヒヒ、、、
ダライラマ法王はイギリスのノッチンガムを訪問中。
24日ノッティンガムアリーナに7000人の聴衆を集め話されたことの一部が以下に掲載されています。
http://phayul.com/news/article.aspx?id=21378&article=Dalai+Lama+saddened+by+Chinese+portrayal
25日の出来事の記事は
http://phayul.com/news/article.aspx?id=21385&article=His+Holiness+the+Dalai+Lama+expresses+concern+for+Tibet’s+fragile+environment記事の一部を歌のゆかさんが訳してくださいました。
ダライラマ法王は24日土曜、中国政府によるプロパガンダ活動によって、中国の大衆が彼のことを “角の生えた悪魔” だと見なしていることを悲しんでいると話された。
イギリス中部、ノッティンガム市で行われてる5日間にわたる講演と仏教講話の初日、
亡命チベット人の精神的指導者は、
「中国政府による情報操作が多くの人々に彼を悪魔だと思わせている」と述べ、
「現代中国では、人間的な感情や情緒といったものの重要性に対する価値感が欠けている」ことにも言及されました。
「限られた情報しか得ることができず何も知らない中国の大衆は、政府のプロパガンダを受けとる以外にありません」
「もし多くの人々がダライラマは悪魔だと思うならそれは悲しいことです。それは何の問題の解決にもなりません」
「私をはじめチベットの仏教徒の精神力と心の平安は常に真実に基ずくことから来るものだ」
「暴力的な手段を使っても真実を消すことはできない。 その暴力的抑圧によって真実はより一層強さを増すのだ」と、その72歳の老僧は語り、慈悲と愛情へ目を向け、それを世界に取り戻すことを、人々に呼びかけた。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)