チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2008年4月24日
23日付委員会プレスリリースの続き
http://www.stoptibetcrisis.net/pr230408.html
雲南省から4000人の軍隊がギャルタンに移動した。
サキャ僧院に対する愛国教育に怒った地方の住民が中国を非難するスローガンを叫んだ。
状況は依然厳しい。ほとんどの主だった僧院と衝突のあった地域は軍隊に包囲されている。
チベット内部からの情報は極端に少なくなってきた。
各家一軒一軒の家宅捜査が続き、疑わしいと思われる者は次々に逮捕されれている。
このチベットの危機を救うためには速やかな国際機関の介入が必要だ。
故に我々は以下の4項目を要望する。
1 国連、各国政府、人権擁護団体、又は独立の事実調査団をチベットに派遣しチベットの真実の状況を世界に知らしめること。
2 基本的人権であるべき、表現の自由を平和的方法で求めたチベット人に対しこれ以上の殺戮と弾圧が及ばないよう、中国政府に対し具体的圧力をかけること。
3 国際医療機関は負傷したチベット人を救うべく医療チームを派遣することを要請する。
4 各国際機関は、非人間的拷問と長期の刑期を受ける無実の囚人たちを直ちに解放させるよう、中国政府がチベット人の基本的人権を尊重するよう要求すること。
チベット人各共同体と世界中の平和を愛する人々はチベット内地におけるチベット人の安全に強い危惧の念を抱いている。そして世界中のチベット人とそのサポーターが祈りの会を行い、集会を開いて苦しむチベット人に対する連帯を示している。
以上
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)