チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2008年4月1日

推奨スローガン

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130c97f3.JPG  昨日(3月31日)昼3時ごろ、ツクラカンの集会で発表された、委員会(Tibet Solidarity Committee)推奨のスローガンです。訳して送ろうと思いましたが、まずは添付してみます。
実際使う前には法王事務所に確認した方がいいかも。

 おぉ、これ面白いですね。しかしちょっと難しいかな。
 「ストップ・トーチャー!」「リリース・リリース!」……やめて父ちゃん! 魚逃がして! とか誤解されそう(しません)。
 「ウェークアップ、ウェークアップ、フージンタオ!」(起きろ胡錦涛!)? 目覚めよ、胡錦涛、とはまたなんか爽やかですな。フージンタオはいいけどウェンジァーパオって誰だっけ、と思ったらオンカホー(温家宝)か。中国人名は日本だと海外と撥音が違うからなぁ。この「ウェンジャーパオ! イン・チベット!」ってのは、温家宝、チベットに行け! ってこと? よく分からん。

 YouTubeとか見ていて思うのは、チベット人のシャウトっていろいろあってやっぱり多少は土地柄が出るのかな、と。「Long Lives!」「Dalai Lama!」なんて定番中の定番のようで、聞こえるとちょっとにんまりします。カナダの集会は「Chinese! Shame! Shame!」の繰り返しで、ほほー、と思いました。(「中国人! 恥! 恥!→中国人、恥を知れ!」で意味はいいですかね)

 日本のチベット・ピースマーチは、ずっと「チベットにぃー」「じゆーをぉー」、「ふりー、ちべっと」「ふりー、ちべっと」という4拍子のゆったりしたリズムでした。3年前、チベット人がマイク持ってくれて、英語で「Free Tibet!」「Free Tibet!!」(2拍子)「What We Want!!」「We Want Justice!!」(2拍子)なコールがわき上がったときはシビれましたね。英語って1音節1拍でコールできて、2拍子のリズムだとタテノリになれるわけですよね。
 音節長くてどうしても拍数が増えちゃう日本語にあって、2音を1拍で発音できるのは「~ン」の撥音くらい。あとは、最後が母音で終わる単語を、前の母音とくっつけて、「アイ」「アオ」「ウア」などの二重母音でむりやりまとめて発音するくらいかなあ。
 ……と考えると、「アン・ポ!」「フン・サイ!」「アン・ポ!」「ハン・タイ!」っつーあの掛け声(撥音+二重母音)は、日本語でもタテノリできる、貴重な、ホントよく出来たコールだったんだなあ。しみじみ。
 3年前に日本語コール考えてたときは、日本語でもなんとか2拍子のタテノリリズムを、と考えて、「チベッ(ト)・に!」「ジンケン・を!」「チベッ(ト)・に!」「ジユー・を!」というのを考えてみた。だけど「こういう風に言ってみてくれる?」ってお願いしたら、チベタンが悲しそうな目をして首をふるふる振るんだ。「そんな早口、言うのもムリだし、何言ってるかも聞き取れない」って。ううう、そうかゴメン。でも英語だとあんなに早口なのになんでよ(涙)。
 というわけでそれ以来も、英語コールは2拍子、日本語コールは4拍子なのでした。

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 なんておばか書いてたら、はるかダラムサラからツッコミが!!

 まずはひとつ急いで知らせなきゃね。
 推奨シャウト表の読み方は上から下にでなく、左から右なのです。つまり左側を先導者が叫んだ後、続いて左側をその他大勢が叫ぶというものなのです。
 実は私も最初にこの紙を渡されたときにはなんだか意味不明と思ったのですが、2度目に見たとき、、はは、、、これは左から右に続くのか!と解ったのでした。

 失礼しました!
 画像のコールは、同じ行の左側と右側が対応してたんですね。なるほど。
 「ライアー、ライアー!」「フージンタオ!」(嘘つき、嘘つき、胡錦涛! ……いかんB’zの曲が頭の中に響くぞ)「フリー・プレス!」「イン・チベット!!」(報道の自由を! チベットに!)という具合に対応してるのか。
 わははは、縦に読んだらそりゃ意味不明だ。大変失礼しました。

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

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