チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2008年4月21日
TIBETAN SOLIDARITY COMMITTEE Press Release 20th April 2008 日本語訳
以下は20日付緊急委員会プレスリリース日本語版です。
http://www.stoptibetcrisis.net/pr200408.html
<中国の愛国再教育キャンペーンは中国自滅の道>
確かな情報筋によれば、チャムド県ジョダ地区にあるワラ僧院の僧侶の多くは先の4月5日の<愛国再教育>に抗議し、逮捕を恐れて近くの山や辺境に散った。中国側の投降の呼びかけに誰一人応じていない。僧院に残された50人の僧侶も全員死んでもダライラマ法王を誹謗することを拒否し続けているという。
カンゼ県では4月12日から数日間、県下18地区にある僧院の僧院長を愛国再教育のために召集した。
その場で僧院長たちは「強制的キャンペーンは逆効果あるのみだ」と主張した。その場では中国側もその意見に賛意を示した。
結果とりあえず<ダライラマ法王がチベットに帰還することに反対する>という書面にサインを強制することはしばらく実施しないという話になったという。
4月15日ナチュゾンのグロシバ(Gulog Shiba of Nyagchu Dzong)では地方政府は市民に「ダライラマ法王を誹謗し、今回起こったチベット動乱非難する」という書面にサインせよという強制署名キャンペーン集会を開かせた。
その最中ゲルツェンという一人のチベットがまず前に進み出て、不服従の態度を示した。それに多くのものが続いたという。
4月17日リタン地区政府はリタン地区内すべての僧院の僧院長に対し僧院に中国国旗を掲揚するよう命令を出した。そのための誓約書にサインすること、そうすることにより以後このことで何か事が起こった時には夫々が責任を取ることを脅迫承諾させた。
このように僧院に中国国旗を強制的に掲揚させるという政策はカムから始まり、次第に全チベットに及び始めた。チベット自治区では12日より始まっている。
4月18日ロンポゴンチェンには軍隊が増強され430人のチベット人が逮捕された。一軒一軒家々は強制捜査され、法王の写真やらパソコンが取り上げられた。
逮捕された僧侶たちはその場で撲打され、リーダー格のもの達はトラックにワイヤーで磔にされて運ばれて行ったという。
以下にいつもの6カ条の要求が繰り返されている。
以上。
全く文革の時代と同じだ。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)