チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2008年4月19日
カム トンコル僧院動乱の犠牲者11人の写真
その間にもチベットでは17日アムド、レコン <ロン ゴンチェン僧院>から始まった行進に市民多数が加わり、武装警察と衝突、80~140人が逮捕された、というニュースが入っていた。
その他朝のラジオには先月14,5日のデモが武装警官の発砲で蹴散らされたラサ近郊の町ペンボで現在までに少なくとも5人が死亡した、との電話も入っていた。
このことについても追ってお知らせします。
まずは、以下にTCHRDに現場から始めて送られてきたトンコルデモの犠牲者の写真が公開されました。
http://www.tchrd.org/press/2008/pr20080417.html
Tongkor Monastery (Ch: Donggu) in Zithang Township, Kardze County, Kardze “Tibet Autonomous Prefecture” (“TAP”), Sichuan Province
この4月3日に起こった衝突については以前にも紹介しました(4月7日の報告参照)が、その時は犠牲者は8人、未確認情報では15人となっていました。
http://www.tchrd.org/press/2008/pr20080405a.html
今回11人の犠牲者の写真が公開されたのです。
デモの始まりはその前の日の<愛国教育>の後逮捕された、2人の僧侶を解放せよと他の僧侶たち約300人が中国の役場に向けて行進した。それに数百人の一般市民が加わった。ついに夕方武装警官隊はデモ隊に向かって無差別に発砲した。
その日銃弾で撃たれ死亡した者を14人と発表しています。
どの遺体はまだ家族のもとに返されていないとのことです。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)