チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2008年4月18日

日中記者交換協定

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fe9a23f3.JPG一昨日のみぞれ交じりの嵐の一日が過ぎ、昨日からまたヒマラヤ晴れのいい天気。
裏山も新雪で化粧直しされ、さらに白く輝いています。

昨日からダラムサラの日本人の間に流れるうわさ「日本の報道機関は中国とある条約を結んでて、その中には<中国内での分離主義的運動を助長するような報道をしてはならない>というのが入っているんだって!」
と、驚きと嘆きの混じったうわさ。
うわさのもとはシェリーという、この前コンサートを主導した女の子がもう一人のチベット活動家辻井くん
(彼にはこのブログを立ち上げるために大変お世話になりました、彼のブログも見てください。http://blog.livedoor.jp/hironori2z/二人でこれからFree China Campaign を始めることになりました)
に伝へ私の耳に入ったのです。
夕方には辻井君が噂でなく元の記事を探し出してくれました。

もうご存じの方も多いのでしょうが、面白い?ので以下にその記事の関係する部分を転載します。http://touarenmeilv.ld.infoseek.co.jp/sankei.htm

「昭和39年(1964)松村謙三ら親中派の自民党代議士3名が訪中し、中国共産党と日中記者交換協定を結び、日中双方が記者交換に当たって必ず守るべき事項として、「日中関係の政治三原則」

① 中国を敵視しない

② 二つの中国を造る陰謀に加わらない

③ 日中国交正常化を妨げない

を受諾してしまったのである。事実上中国共産党によって恣意的に解釈できる検閲条項に等しい日中政治三原則に拘束されてしまい、朝日新聞以下我が国のマスコミは、

① チベット、ウイグルを始め周辺諸国諸民族に対する中国共産党の侵略行為とジェノサイド(大虐殺)

② 中国共産党の腐敗汚職、彼等に対する中国人民の憎悪反発

③ 中共軍の軍備拡張と我が国の領海、排他的経済水域への侵犯行為

④ 内憂を外患に転ずる為の中国共産党の虚偽に満ちた反日政策宣伝

等を批判せず、或いはろくに報道さえしないのである。」

これは産経新聞が朝日新聞を批判する中で書かれていることです。
まずは内容はもちろんですが、日本の新聞社同士でこんなことやるんだ、というのにも驚きました。

まずこれは事実なのか?日本の外信部では常識なのか?
こんなことも知らずに、日本の新聞やらその他メディアに期待するのは馬鹿だけなのか?
チベットには金も力もなくメディアが大きな頼みの綱だというのにだ。

欧米の報道に慣れていると、まるで中国寄りに見えてしまう日本の報道の様は条約に基づくものだったのですか、、、
つまり、中国に関しては日本の報道機関に報道の自由は初めからないのだ、というわけですね。
もっとも現実にはどこまでやるかは各社様々だと一応は期待はしますが。

それにしてももしそうなら、そのことをはじめにはっきり公表すべきではないのか?
記者さんもその方が気が楽になると思うし。報道の意味をなさない
中国と同化、調和してるわけですよね。それでいったいこんな協定を結んで日本側は代わりに何を貰ったのでしょうかね?

お知り合いに報道関係の人がいればこのことを聞いて見て報告してください。

悪口ばかりは良くないので、以下は今朝、私を喜ばせてくれた記事です。
http://www.business-i.jp/news/china-page/news/200804180025a.nwc共同さんはこんな状況の中、よく頑張っていると感じます。

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

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