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Appeal for Ngawang Wangdon |
ガワンへのご支援のお願い ガワンは、1992年、15歳のときに独立要求デモに参加し、3年の懲役刑を受けました(詳しくはこちら→http://www.lung-ta.org/testimony/ngawang_wangdon.html)。拘置所や刑務所で受けた拷問のせいで、ずっと後遺症に悩まされています。特に肝臓の調子が思わしくなく、慢性的な倦怠感があり、吐き気や頭痛のため、時には何日も寝込んでしまうような生活を送っていました。さらに、2000年には運悪く交通事故にあって大怪我をしてしまいます。首に後遺症が残り、疲れが溜まると首や肩に痛みを覚えるそうです。 2002年の冬に、アムネスティ・インターナショナルの招きで来日し、「拷問廃止キャンペーン」の一環として日本各地をまわり、チベットの監獄では日常的に拷問が行われていることを訴えました。インドに戻ってからは、ルンタハウスのスタッフの部屋を間借りして、体調をみながら、英語を勉強する日が続いていました。 2008年2月、ようやくアメリカのビザが下りて、ガワンは渡米しました。これまで何度かアメリカ大使館へビザ申請をしていたものの、これまでずっとビザが下りずにいました。 チベットからインドに亡命し、その後、アメリカやヨーロッパを目指すチベット難民たちは少なくありません。ルンタレストランの初期のスタッフだった4人のシェフのうち、3人は外国(スイス、ベルギー、オーストラリア)に亡命してします。チベット難民は世界で約12万人いますが、インド、ネパールの次には北米で難民生活を送るチベット人が最も多く、約2万人がアメリカ・カナダで暮らしています。北米へ亡命する難民たちは近年増え続けています。これは経済的チャンスを求めて移住していっているだけでなく、市民権や永住権といった安心して暮らせる「権利」を求めて多くは移住していきます。インド政府のもとでは、チベット難民は一年毎に「滞在ビザ」を更新せねばなりません。インドのパスポートを取得することができないため、代わりに「Identity Certification」を取得し、海外に出るたびに、現地のインド大使館でインドに戻るためのビザを所得せねばなりません。また、インド人と同等の権利がないため、社会保障へのアクセスがなかったり、様々な点で不利益や差別を受けたりします。 こういった「権利」がないことに加えて、インドでは経済的に自立する機会も限られています。チベット亡命政府の雇用能力は限られているため、チベット難民の70%は、行商・露天商等の不安定なインフォーマルセクターで生計を立てています。こうした生活の中では、将来の展望があまりないため、何らかの方法で先進国に亡命する人たちは後を絶たないのです。その多くは、まず短期の観光ビザで先進国に入り、その後一定期間の不法滞在の後、難民申請が認められて市民権を得る、というプロセスを経るようです。先進国のパスポートを手に入れることができれば、中国の観光ビザを得て、チベットで暮らす両親を故郷の村や町に訪ねることもできます。インドに亡命した後に、パスポートやビザがないままにチベットに戻れば、逮捕される可能性があるため、両親に会いたいがために、先進国を目指す者も少なくないのです。 ガワンもそんな思いを抱えて、アメリカに渡りました。現在、NYで生活しており、ダプチ刑務所で一緒だった尼僧の部屋に居候しているようです。一日も早く経済的に自立して、難民申請が許可され、アメリカの市民権を得る日を夢見ていたのですが、6月に病気になってしまいました。高熱が出て、意識不明の状態に陥ってしまったのです。一緒に暮らしていた尼僧がこのままでは死んでしまうのではないかと心配になって、ERに連れて行きました。一命は取り留めたものの、後日届いた病院からの請求書は50万円もするものでした。 アメリカには日本や他の先進国のように社会保険制度が整っていません。したがって、民間の医療保険に加入することになります。企業に勤める被雇用者は、会社が契約する医療保険に加入していますが、、そうでない場合は個人で保険に加入することになります。けれども、月々の保険料が高いため、約4000万人のアメリカ人(人口の6人に1人)は保険に加入していません。ガワンもアメリカに来たばかりで保険に入るような経済的余裕はなく、また、渡航前に加入する「海外旅行保険」もインドでは一般的ではないため、保険がない状態でした。ガワンは病気にならないようにと、健康管理には人一倍気を使っていたようですが、どうやら無理がたたったようです。 ガワンは、多くの不法移民の女性がそうであるように、家政婦の仕事をしています。朝9時から夜の9時まで週6日働いて、週$400を得ています。体調は一時期よりも持ち直したというものの、先週も体を壊してしまって一週間働けなかったそうです。「もう無理しないでインドに戻ってくるのはどう?」と思わず口に出てしまったのですが、「お母さんが亡くなる前にどうしても一目会いたいから、パスポートが取れるまでがんばる」と言っていました。3月のチベット騒乱以降、連絡が取れない状態であることがよりいっそう彼女の母親に会いたいという思いを強くしているようです。 ルンタプロジェクトとしましては、少しでもガワンが今抱えている経済的・精神的負担を軽減し、自立に繋がっていくようにできる限りサポートしたいと思っています。どうか、みなさまにご理解とご協力をお願いしたいと思います。 【お礼の言葉】 ガワンを応援してくださった皆様へ このたびは、ガワンのためにご寄付をよせてくださり、本当にありがとうございました。みなさまのご厚意により、9月3日までで目標の50万円を上回る943,196円が集まりました。心より、お礼を申し上げます。 当初は、ガワンから寄付を下さった方々一人一人へ礼状を送らさせていただこうと思っておりましたが、予想以上にたくさんの方からご協力をいただき、皆様一人一人に礼状を書くことはどうやら難しそうです。寄付を下さった方々には、ルンタプロジェクトからの領収書を発行することでまことに勝手ながら、礼状に代えさせていただきたく思います。なにとぞご理解のほど、よろしくお願いいたします。 ガワンの症状はあまりおもわしくなく先日、『結核』であると診断されたそうです。 NYでも移民を中心に結核が流行っているらしく、体が弱って免疫が落ちたところに罹患したのか、あるいは、インドでの滞在中に結核に感染し潜伏期間を経て、発病したのかは定かではありません。 医療費が高額なアメリカでどうやって結核の治療していくのだろうと暗澹たる思いに駆られたのですが、結核は感染症であるため、無料で治療がうけられるクリニックがNYにもいくつかあるそうです。ガワンもそちらのクリニックで治療を受けるそうです。 また、アメリカには、低所得者用のメディケイドという全額無料の医療サービスがあります。ガワンのような不法滞在者がメディケイド対象となるのは「緊急の場合、妊婦の場合、子供の場合」の3つケースがあり、ガワンはこの「緊急の場合」にあたるのではないか、と思ったのですが、病院からは、該当しないといわれたそうです。 ただ、ガワンが当局より難民認定してもらえた時点で、メディケイドが適応されるとのことです。そうなれば、今後全ての治療が無料で受けられます。問題は、その難民認定がいつ頃済みそうなのかですが、お役所仕事でもあり、また近年審査が厳しくなる傾向があるということで現時点では、全く不明です。ガワンが入院した際の治療費$5000の支払い期限は9月末日だそうで、それまでに難民認定が無事におりればいいのですが、その可能性は非常に少ないようです。 結核には栄養のつくものを食べて、しっかり休息をとることが必要です。皆様のご厚意でたくさんの寄付が集まりましたので、$5000の支払いを差し引いても、当座の生活費をまかなうことができます。ガワンには、心配することなくしっかりと結核の治療に専念してもらえれば、と思っています。 ガワンへの寄付の呼びかけは、9月3日を持ちまして終了させていただきます。この度、ガワンの身の上を案じてご厚意をよせてくださった方々、心配してくださった方々に重ね重ねお礼を申しあげます。 ガワンからも、くれぐれもお礼をの言葉を伝えてほしいと頼まれています。知り合いの少ない外国の土地で病に臥せ、心細い思いをしていたところ、思いかげず、多くの人から励ましをいただき、病気もすぐに治るような気がしてくるほど元気付けられたと申しておりました。ありがとうございました。 以下はガワンからのメッセージです。 ==================================== みなさまへ 見ず知らずの外国人である私のことを古くからの友のように心配してくださり、大変ありがたく思っております。 チベットに生まれて、こうして遠いところまで来てしまいましたが、今回ほど人が持つ思いやりに励まされたことはありません。みなさま一人一人の優しさを思うと胸が一杯になります。病気になってしまって、どうなることかと心配で眠れないこともありましたが、みなさまのご厚意のおかげで、ゆっくりと静養することができます。 本当にありがとうございました。 お礼に何かお返しすることができず、大変心苦しいのですが、みなさんの幸せと健康を心からお祈りしたいと思います。 みなさまのお優しい心が、いつも喜びと幸せで満ちていますように。 そして、苦しむようなことがあれば 瞬時に晴れ渡りますように。 ガワン・ワンドゥン ==================================== ※追記 (10月2日) 無事にNYへ送金することができました。病院への支払いも無事に済んだそうです。 結核の症状も落ち着いており、回復に向かっているとのことで、ルンタプロジェクトとしてもほっとしております。ご寄付をしてくださった皆様、本当にありがとうございました。 |
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