チベット問題とは

チベットは、ヒマラヤ山脈周辺の高原地域を中心に独自の文化を育んできた人たちの住む地域です。その文化圏は広くインド北部、ネパールの一部、中国のチベット自治区および青海省・四川省・雲南省の一部に広がっています。

特に中国領内のチベットについては、1949年の中国共産党による侵略以来、破壊、拷問、強制労働、飢餓の苦しみにさらされてきました。固有のチベット文化の価値を否定され、チベット独自の歴史を学ぶことは許されず、大規模な開発の波にさらされ、現在、チベットの人々が守りつづけてきた伝統文化や宗教、自然は消滅の危機にさらされています。 1959年、ダライラマ14世は亡命を余儀なくされ、インド北部のダラムサラに暫定的に亡命政府を樹立しました。以来、法王を頼って亡命したチベット難民は15万人にものぼります。

現在でも難民となって中国を逃れてくるという現実はあまり知られていません。中国領チベットでは、大規模な漢民族の移住政策や中国語の強制によって、同化政策が進められています。チベット国旗を揚げることはもとより、ダライラマ法王の写真を所持することさえ禁止され、寺院の僧侶らは政治教育を義務付けられ、「チベットに自由を」と叫んだだけの人たちが投獄されています。

こうした抑圧に対し、近年チベット人による焼身抗議が後を絶ちません。その数は2015年9月までに148名に及んでいます。