ネパール大地震緊急・復興支援

2015年4月25日にネパールで発生したマグニチュード7.8の大地震は死者約9,000人、負傷者約21,000人と甚大な被害をもたらしました。全半壊した家屋は79万戸にも及びます。
ルンタプロジェクトでは、被災者の中でも特に社会的に周辺化されている、チベット難民、人身売買被害者及びHIV陽性者/AIDS患者を対象にした支援を行っています。

2015年5月18日より当サイトにて募金を開始しましたところ、2016年6月1日までに計11,433,227円のご寄付をいただきました。ご寄付を下さった個人124名様、10団体様(やぜのぜの会、スノーライオンレストランJ.S.FoundationNPO AVENUE第七芸術劇場、ながのフリースタイルな坊さんたちの会、特定非営利活動法人あめのゆみ Rainbow Project一般社団法人とも育ちの森 えぞりすクラブNPOクリカ四方僧伽)の皆様、誠にありがとうございました。皆様から頂いた寄付金は第1フェーズ(緊急支援)、第2フェーズ(復興支援)として下記の通り使わせていただきます。
ご寄付を下さった個人・団体様のうち、「J.S.Foundation」は浜田省吾さんが設立・運営に関わっていらっしゃる財団で、寄付金総額800万円のうち300万円は「ランタン&チベット難民女性のための自立支援」へ、500万円は「人身売買被害女性のための自立支援」に特化して使わせていただく予定です。また、「ながのフリースタイルな坊さんたちの会」からの寄付金50万円はブルディム村の寺の再建費用として使用させていただきます。

なお、ネパール震災復興支援活動へのご寄付の受付は、2017年4月1日をもって終了させていただきます。以降のご寄付は次期支援事業である「ネパール人身売買被害女性及び HIV/AIDS 陽性者の子供と女性のための 自立村建設・運営支援事業」のために使わせていただきます。

ルンタプロジェクト代表の中原一博は2015年5月21日から7月10日にかけてネパールに入り、被害状況の把握と支援のニーズアセスメントを行い、被災者に対する緊急支援を実施しました。

【1】チベット難民被災者支援

ネパールには約12,000人のチベット難民が暮らしています。今回の地震でカトマンズから北へ120キロ離れたラスワ郡シャプルベシ近郊にあった5つの難民キャンプが壊滅的被害を受け、全36世帯が被災し、自宅が全壊しました。

チベット難民はネパール政府による被災者支援の対象外とされていることに加え、当地域はアクセスが難しいことから、支援が十分に届いていません。ルンタプロジェクトでは当地域の全世帯に支援金5,000ルピー(計180,000ルピー)を渡しました。

 

【2】ランタン被災者支援

首都カトマンズから150キロ、標高3,500メートルに位置するランタン谷は高山植物の花が多くみられることで有名で、チベット仏教を信仰するチベット系民族が暮らし、「世界で最も美しい谷」と呼ばれていました。今回の地震による雪崩で人口650人のうち175人が亡くなり、生存者たちはカトマンズ市内の仏教寺院にて避難生活を送っています。

ルンタプロジェクトでは夫を失い母子家庭になった2世帯、ランタンで暮らしていたチベット難民5世帯に計85,000ルピーの支援金を渡したほか、ランタン出身の若者たちが故郷の再建・復興のために立ち上げたLangtang Disaster Relief Fundに1,100ドルを寄付しました。
また、女性たちの現金収入につながるよう避難先のテントでも使用可能な小型織機の購入費等として1,662ドルを支援しました。
ランタンを襲った雪崩の被害については、ニマ・ラマへのインタビューをご覧ください)

第1フェーズ収支報告

【1】チベット難民被災者支援 180,000ルピー =222,732円
【2】ランタン被災者支援 85,000ルピー =222,732円
2,762ドル =341,769円
合計 669,680円

※現地での活動詳細についてはルンタプロジェクトのFacebookをご覧ください。

 

ルンタプロジェクトでは震災直後の緊急支援にとどまらず、長期的な視野を持ち、チベット難民およびランタンにおけるコミュニティの再建を支援していく予定です。併せて、ネパールで最も周縁化されている人々が暮らすスラムでの支援や人身売買被害者への支援、チベット系民族が暮らす山岳地帯での農業支援なども検討しています。

【1】ランタン復興のための技術支援

ランタン谷とランタン周辺地域における地震によって全壊した公共建物の設計を行い、モデルとなる耐震の住居兼ゲストハウスを設計します。また、ブルディム村で全壊した寺の再建を行います。
■ランタン谷
・ コミュニティーセンター/ 多目的ホール
・ キャンジン寺
・ モデルゲストハウス
■ブルディム村
・ ブルディム寺/ コミュニティセンター

【2】ランタン&チベット難民女性のための自立支援

震災によって女性たちが収入を断たれたうえ、避難生活が長引くことが懸念される中、新たな収入源の確保が求められています。
チベット難民およびランタンの被災女性に機織り技能を習得させ、製作した商品を販売するシステムを立ち上げて継続的に仕事を発注することで、被災した女性たちの自立を支援します。

【3】スラム住民・人身売買被害者たちへの自立支援

カトマンズでは川沿いにスラムが点在しており、最も周縁化された人々が劣悪の環境の中で暮らしています。地震後、地方からの避難者の流入でスラムの状況がさらに悪化することが懸念されています。
また、ネパールにおける人身売買は深刻な問題であり、ユニセフによると、インドに対してだけでも毎年7,000人の女性や少女たちがネパールから売られており、インド全体で約20万人ものネパール人女性が売春に従事させられています。国連薬物犯罪事務所(UNODC)の発表では、震災を受けて事態はさらに深刻化しており、被災した家庭の少女が貧困のために売られたり、騙されて連れていかれたりするケースが急増し、震災後2ヵ月だけで少なくとも245名の少女たちが被害にあっていると報告されています。
ルンタプロジェクトでは貧困と震災による二重の犠牲者となっているスラムで暮らす人たち及び人身売買の被害女性たちへの支援を行います。

【4】農業支援

今回の地震では、特に山岳地帯にある農村が大きな被害を受けました。現金収入が限られており、貧困世帯が大多数を占める農村では、全壊した自宅の再建費用が重くのしかかり、さらなる貧困サイクルに陥っています。
ルンタプロジェクトではチベット系民族が暮らす農村の農家を対象とした農業技術研修を実施し、収益の高い換金作物を導入して、マーケットを開拓することで、農家の収入向上を図ることを検討しています。

※現地での活動詳細、進捗状況についてはルンタプロジェクトのFacebookをご覧ください。