チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2014年1月23日
焼身関連の拘束が続く
昨年11月11日、青海省ゴロ州ペマ県でアキョン僧院僧侶ツェリン・ギェルが焼身した後、2が月以上経った1月18日、当局はアキョン僧院の戒律師ゲレックとその弟であるツェラ・キャプを拘束した。
RFAに現地から情報を伝えたチベット人によれば、「警官が僧院に現れ、僧ゲレックに聞きたいことがあるから警察署に出頭せよと伝えた。そしてその後、彼は拘束された」、「彼の弟であるツェラ・キャプもバルカムで病気の治療を受けている最中連行され、今も2人は拘束されたままだ」という。
僧ツェリン・ギェルが焼身した後、「大勢の僧侶や俗人がペマ県内で拘束された。その内3人はその後解放されたが、今も17人が拘束されたままだ」と報告者は続ける。
「僧侶たちは拘束者たちについて話すことを怖れている。電話の会話は盗聴されていると信じられている。アキョン僧院は非常に緊張した雰囲気の中にある。去年暮れには少しだけ当局の締め付けが緩んだように感じられたが、地元の人々は3月になればまた再び緊張が高まるのではないかと心配している」という。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)