チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2013年5月23日
在北京アメリカ大使館に「美による抵抗者」が集いウーセルさんの授賞式
参加者は人権活動家の胡佳、ウイグルのリベラル知識人である中央民族大学のイリハム・トフティ准教授、弁護士丁家奎、弁護士郭建梅、アーティスト艾未未、王力雄と大使館関係者。
在北京のチベット人作家ウーセルさんは今年3月4日、アメリカ政府国務院から「国際勇気ある女性賞」を受賞した。「国際女性デー」である3月8日に国務長官ジョン・ケリー氏とファーストレディー、ミッシェル・オバマ女史をスピーカーとしてその受賞式が行われたが、ウーセルさんは渡米のためのパスポートも発行されず、その上その日、中国当局により自宅監禁にされ外出もできない状態にされた。
詳しくは>http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/51782761.html
http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/51783159.html
今月20日、在北京アメリカ大使館は彼女の遅れた受賞式を行うためにウーセルさんだけでなく他艾未未等の著名な人権活動家や人権弁護士も招き、大使館内でホーム・パーティを開いた。
ウェイボー等ではこの日、米大使館に集まった人々のことを「美による抵抗者」、「中共とは審美的に違う」、「美の自由を求める」などと呼んでいるという。
ウーセルさんの著書の日本語訳等をされている大阪在住の中国人作家劉燕子さんが、この日のことをウーセルさんからのメールとともに「遅れた授賞式・抵抗の美学」と題され集広舎のホームページ上で伝えて下さっている。以下そのページ>http://www.shukousha.com/column/liu/2191/
ウーセルさん自身もこの日のことを沢山の写真と共にブログで報告されている。特别的颁奖,好看的反抗者们>http://woeser.middle-way.net/2013/05/blog-post_20.html
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)