チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2013年2月20日
<速報>19日夜、ンガバで17歳と18歳の若者が焼身、死亡
2月20日付け、ダラムサラ・キルティ僧院リリースによれば、19日現地時間午後9時半頃、ンガバ州ゾゲ県キャンツァ郷(རྔ་པ་མཛོད་དགེ་རྐྱང་ཚ་ཞང་)で2人の若者が一緒に中国政府のチベット圧政に抗議するために焼身を行い、その場で死亡した。
1人はリンチェン(རིན་ཆེན་)17歳。もう1人はソナム・ダルギェ(བསོད་ནམས་དར་རྒྱས་)18歳。
2人ともキャンツァ郷ガルドン村出身。リンチェンの父の名はドゥンドゥップ・ツェリン、母(故人)の名はアドゥン。ソナム・ダルギェの父の名はツェリン・ドゥンドゥップ、母の名はタコ。
2人の遺体はそれぞれの家族の下に運ばれたという。当局の干渉なく葬儀が行われるかどうかが危惧されている。
2人は同じ地元の小学校で学んだ。その後リンチェンはブントゥンの学校に数年通った後、1年前から青海に移り、仕事に付いていたという。ロサ(正月)休みに故郷に帰っていたところだった。
その他の詳細は未だ不明。
内地焼身105人目と106人目、内死亡89人目と90人目。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)