チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2012年8月27日
カンゼで尼僧が1人デモ
今月25日午前8時半頃、カム、カンゼ(四川省カンゼ・チベット族自治州カンゼ)の街中でカンゼ・ガンデン・チュリン尼僧院( དཀར་མཛེས་དགའ་ལྡན་ཆོས་གླིང་དགོན་)の尼僧シェドゥプ・ラモ(བཤད་སྒྲུབ་ལྷ་མོ་39)が1人で中国のチベット政策に対する抗議のデモを行った。
彼女はチラシを撒きながら「ダライ・ラマ法王に長寿を!チベットに自由を!ダライ・ラマ法王のチベット帰還を!」と大きな声で叫んだという。
間もなく、保安部隊が彼女を取り囲み、殴り倒した後、連れ去った。現在、カンゼの拘置所に拘留されているという。
デモの際、近くにいた外人(VOTでは記者という)が彼女の撒いたチラシを写真に撮った。部隊はこれを見て、この外人も一緒に連行したという。外人がその後解放されたかどうかは不明。
尼僧シェドゥプ・ラモはカンゼ県カムダク郷シャンカク村の出身。父ツェワン・ギュルメ、母ツェリン・ペーモの娘。(དཀར་མཛེས་རྫོང་ཀཿབྲག་ཤང་། ཤང་ཁག་གྲོང་ཚོའི་ཕ་ཚེ་དབང་འགྱུར་མེད་དང་། མ་ཚེ་རིང་དཔལ་མོ་གཉིས་ཀྱི་བུ་མོ)
参照:27日付けTibet Expressチベット語版http://www.tibetexpress.net/bo/home/2010-02-04-05-37-19/9068-2012-08-27-10-36-55
VOT27日放送分
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)