チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2011年7月29日

雲南北部旅行その11:ギェルタン(シャングリラ/香格里拉)に戻る

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DSC_1176デチェン(徳欽)発ギェルタン(シャングリラ/香格里拉)行きのバス。

正面にチベット風文様は描かれているが、行き先は漢字のみでチベット語表記がない。バックミラーやナンバープレート、バンパーに傷が目立つ。このルート全線工事中でとにかく揺れて、時間も掛かる。ギェルタンまで8時間、55元。


DSC_1173デチェンの中心街。
デチェンにもチベット人が集まって住む旧市街というものがあるかもしれないが、中心街は味気ない。泊まろうと言う気が全くしない町。

DSC_1172バス停に張ってあったこの辺の地図。
デチェンを「徳欽」と表記したり「迪慶」と表記したりよく分からない。後者は一応デチェンの音写らしい。で、地図上ピンクの部分が「迪慶チベット族自治州」。いつものように「自治」は飾り言葉に過ぎないが、歴史的にチベット人が住み続けている地域であることは確か。チベット亡命政府が主張する「チベット」にもここが南端として入っている。

この州の総人口は2007年で約37万人。その内チベット人は約34%、のみ。

地図右下に麗江(リージャン)、真ん中辺りに香格里拉(シャングリラ)、上の方に徳欽(デチェン)。

」デチェンを出発し、しばらくして展望台でバスが止まる。そこからカワカルポを見修める。

DSC_12044300mの峠辺り。

DSC_1208峠を越え3500m辺りでトイレ休憩。バスから1人離れブッシュに入ったとこで見かけたアヤメ。雨崩村で見かけたものよりずっと背が高かった。

DSC_1211山肌を削りまくって造られている高速道路。環境破壊なんて言葉は中国にない?

DSC_1223昼食場に連なる例の銅鉱石運搬トラック。
この道を走る車の半分はこのトラック。遅くて邪魔だし、ホコリを巻き上げるしで腹の立つことこの上ない。20tトラック一日150台として、一日に3000t。1ヶ月に1万トン近くが運び出されている計算。
高速道路ができれば効率アップは間違いない。

DSC_1220峠を越えディチュ川(長江上流)まで下がると一気に気温が上がる。標高2000mほど。辺りにはサボテンだって生えている。ここもチベットだが、村では何と葡萄が栽培されてる。この夜、この辺で造られたおいしいワインを頂く事になった。

DSC_1241ギェルタン(シャングリラ)に帰って来た。ギェルタンの周りには美しい草原や畑が広がる。写真に写ってる木の加工物は刈り取った大麦を乾燥させるための棚と思われる。

DSC_1256例の友人がやってるレストラン。ギェルタンに到着後、すぐにここに来た。泊まりも、同じくダラムサラで僧侶をやってたという彼の仲間がやってるゲストハウスへ。

DSC_1282その夜、友人が私のために用意してくれたヤク肉の火鍋セット。この火鍋もうまかったが、手前左のワインが素晴らしかった。彼の実家で手作りした代物だと言う。

DSC_1290あまりに多くの皿が出て来て、これはとても食べきれないと、後からやって来た仲間と一緒に食べる事にした。
左手の3人はトレッキング仲間。右の2人はここで合流したイギリス人とアメリカ人。イギリス人の方は作家だという。アメリカ人の方はこの町でチベット人を対象とした職業訓練のNGOを手伝っているそうだ。

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

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