チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2011年7月16日
カンゼ:尼僧3人に判決
7月14日付けTibet Times チベット語版http://p.tl/AISv
及びTCHRD英語版http://p.tl/7Oc9 によれば、
7月2日カンゼ中級人民法院はカンゼのゲマダク(དགེ་མ་བྲག་དགོན་)尼僧院の尼僧3人にそれぞれ3年の刑期を言い渡した。
この3人、ジャンパ・チュドゥン(བྱམས་པ་ཆོས་སྒྲོན་31)、シェ・ラモ(ཞེ་ལྷ་མོ་21)、ヤンチェン(タシ)ツェツォ(དབྱངས་ཅན/་བཀྲ་ཤིས་ཚེ་མཚོ་28)は6月15日、カンゼ市内の市場の中で「ダライ・ラマ法王の長寿を!我々は自由を要求する!ダライ・ラマ法王のチベット帰還を!」等の叫びを上げ、警官に逮捕されていた。
逮捕後、家族が3人の行方を探したが、警官は行方を明かさなかった。裁判には弁護人も同席せず、家族も呼ばれなかった。完全な秘密裁判であった。家族は7月7日に裁判所から判決文が送りつけられてきて、始めて消息を知らされた。
その他13日付けRFA英語版http://p.tl/P8Oi によれば、
カンゼで7日、1人の若者が抗議デモの後暴行逮捕される。偶然現場近くにいて駆けつけた目撃者からの電話によれば、「20歳位と思われる若者が警官に連行され車に乗せられるところだった。彼はひどく殴られていた、車に乗せながらも警官は鉄の棍棒や木の棍棒で殴ってた」と。
デルゲで3月6日、3人の若者が署名付きのポスターを町に張り出し、その後逃走>指名手配>家族人質の話の続報が入った。参考:http://t.co/cLRzWio
6月中に当局は内の1人ツェリン・キポを探し出し逮捕と。
RFAは最近特に緊張しているチベット人地区として、デルゲ、カンゼ、タウ、ナンチェン、ンガバを上げている。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)