チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2011年1月22日

“故乡在月亮升起的方向……” (故郷は月の昇る方角に…)・ウーセル女史ブログより

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先の満月の夜、月の写真を撮った。
その前の日にツイッター上に載せた月の写真をウーセルさんが褒めて下さったので、満月を女史にプレゼントしようと思ったのだった。
ツイッター上に載せた5枚の写真を彼女は次の日ブログに上げて下さった。

題は「故郷は月の昇る方角に…」

もちろん、この思いはチベットを逃れこのダラムサラに辿り着いた、特にニューカマーと呼ばれる新参のチベット人たちのものだ。

しかし、私も東の空を眺める時にはいつもチベットのことが想われる。
元政治犯の人々から、その壮絶な拷問の様を毎日聞いていた頃には、山の向こうから、本当に今も獄に繋がれて拷問を受け続ける人々の叫びが聞こえてくるかのように感じていた。
2008年以後、再び多くの無実のチベット人たちが獄に繋がれている。
山の向こうからの叫びが大きくなっていると感じる。

法王も東の空を眺められる時には、間違いなくチベットの事を思い、あたかも置き去りにして来た我が子の苦しみを想うが如し、ではなかろうか……

満月は観音菩薩の象徴でもある。
チベットの人々は満月が昇ると法王を思い出すという人も多いであろう。

以下、ウーセルさんの昨日のブログ。
私@tonbaniの写真へのコメントはうらるんたさんが訳して下さった。

ウーセルさんは満月を見てダライ・ラマ6世の詩を思い出したという。
その詩の訳は雲南太郎さん。(チベット語が手元になく二重訳を頼んでしまった)

最初に、ツイッター上で日本人と友人になれて嬉しいと書かれている。

元のブログは:
http://woeser.middle-way.net/2011/01/blog-post_21.html
(プラウザによっては中国語が文字化けする。その場合中国語を正確に読みたい人は上の元ブログにアクセスお願いします)

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“故乡在月亮升起的方向……”
(故郷は月の昇る方角に……)

在Twitter上,我有幸结识了几位日本推友:@uralungta、@tonbani、@yuntaitai、@tibet_news_jpn、@hirochiyan,等等。

其实,见过其中一位,去年夏天的时候。

其实,后来才知道,@yuntaitai先生经常将我的博文,译成日文,由@tonbani先生贴在他的博客上,在此深表谢意。

而@tonbani先生,原来已在�甼兰萨拉生活了二十五年,说一口流利的藏语。据介绍,他是一位建筑师,在�甼兰萨拉参与设计了罗布林�柑文化中心、TCV大厅、敏珠林以及其他的僧院和佛塔等,一直支持图伯特的事业。他的博客http://blog.livedoor.jp/rftibet/,名叫“Tibet NOW @Lung-ta――Letter from Dharamsala”,即“当今图伯特 @隆�甼――来自�甼兰萨拉的信”,几天前,我链接在我的博客上了,请看右边的“链接”。

几天前,是藏历十五,�甼兰萨拉的月亮与图伯特的月亮一样圆满、澄明。@tonbani先生特意从他的居所,拍摄了�甼兰萨拉的月亮。当我由Twitter看见图片时,想起六世�甼赖喇嘛仓央嘉措的诗:

在那东方山顶,
升起皎洁月亮,
至诚仁增旺姆,
燃起祝福梵香……

あの東の山の頂に
白く輝く月が昇り
未生の母の御顔に
祝福の香を手向ける……

@tonbani先生回应道:“対流亡的图伯特人来说,故乡在月亮出来(升起)的方向……”

@tibet_news_jpn先生也回应道:“尊者�甼赖喇嘛今天回到�甼兰萨拉了,但也许已经睡了……说不定明天早晨(可以)看到月亮”

我 @degewa也回应道: “看见了�甼兰萨拉的月亮,衮顿千诺!”(尊者护佑)

……
19.1.2011ダラムサラの満月

@tonbani: ダラムサラの東の山の端から満月が現れようとしている

意为:在�甼兰萨拉的东方山顶,即将升起圆月。

19.1.2011ダラムサラの満月

@tonbani: 満月が顔を出したところ。これをチベットからと眺めるニューカマーもいよう。

意为:明月升起,刚逃来的藏人们,眺望明月,怎不思念东方那边的故乡――图伯特。

Sar-joor(New Comer),藏语,新来的难民。

19.1.2011ダラムサラの満月

@tonbani:満月の日には僧尼は懺悔を行う。功徳が増すとて夜中オーマニペメフーンを唱える者あり。水月は幻と知りつつも、チベットに置きし父母、妻、夫、恋人、子どもを思い出す者多し。

意为:月圆之夜,所有的僧尼拜忏念经,静心修法,功德无量。

有人整夜诵持观世音菩萨六字大明咒“嗡嘛�希叭�軌吽”。正如【大品般若经】:“解了诸法如幻如�撫如水中月如虚空如�技如�墓闼婆城如梦如影如镜中像如化……”

也有许多人,徘徊在月光下,无尽地思念着留在图伯特故乡的父母、妻子、丈夫、恋人、子女……

19.1.2011ダラムサラの満月

@tsunke: くんのためにおまけの一枚。ダラムサラからはチベットも日本も月の出の方向。

意为:@tsunke说:我第一次看到这么梦幻的月亮�休。从�甼兰萨拉看去,图伯特和日本都是月亮升起的方向。

19.1.2011ダラムサラの満月

@tonbani: 月の輪

意为:月轮。

【感谢 @tonbani先生拍摄的照片;感谢 @uralungta对图说的翻译。】

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

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