チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2011年1月1日
光をプレゼント/ダラムサラ・アイキャンプ
今年も、年末恒例のアイキャンプの人たちがダラムサラにやって来られた。
総勢9人。
眼科医師5人、看護士2人、会計1人、総務1人。
アイキャンプとはアジア眼科医療協力会(AOCA)の人たちがネパールやインドの僻地に赴き、開眼手術を無料で行うというボランティア活動の名称。
僻地に居住しているからという理由で、あるいは貧しいがゆえに眼疾患を患いながらも手術を受けることができず不自由な生活をしていた人々に光を取り戻すという、実に素晴らしい活動。
詳しくは以下のAOCAのホームページへ:
http://www.aoca.jp/index.html
http://www.aoca.jp/JP/eyecamp/DallamSara_eyecamp.html
ダラムサラにはすでに11年間通って下さっている。
皆さん、年末の休みを利用して、こんなインドの田舎まで来て下さるのだ。
今年は例年より検診、手術ともに少なめであったが、それでも最初の日に検診を154人に行い、次の日から2日間で43人の手術を行われた。
左の写真、手術をされているのは柏瀬光寿先生。
柏瀬先生、実は、2002年から1年間ダラムサラに滞在され、デレック・ホスピタルという亡命政府が運営している病院でボランティアとして眼科の診察、手術をやっておられた。
今回のグループのリーダーでもある。
栃木県足利市に立派な病院をお持ちだ。
http://www15.ocn.ne.jp/~kasiwase/
ダラムサラ滞在中はよく一緒に遊んだので、旧知の間柄。
手術ももちろんお手のものだが、目の手術というものは、見てるとちょっと怖いものではある。
チベットの腰の曲がったおばあさんも優しい看護士さんに助けられ、手術台に上がり、あっという間に光りを取り戻すことができる。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)