チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2010年10月26日
ディンリの僧侶3人に5~12年の刑/25日、テムチェン(ཐེམ་ཆེན་、天峻)で中学生がデモ
25日のVOT放送によれば、http://www.vot.org/#
http://www.phayul.com/news/article.aspx?id=28430&article=3+monks+sentenced+to+varying+prison+terms+in+Tibet’s+Dhingri
シガツェ県、ディンリ(དིང་རི་、定日)のシェルカル・チュデ(ཤེལ་དཀར་ཆོས་སྡེ་)僧院の僧侶3人に5年~12年の懲役刑が求刑された。
この情報は最近亡命を果たしたチベット人が、VOTに伝えたもの。
彼によれば、僧テンジン・ゲペルと僧ガワンの2人に刑期12年、姓名不詳の他1人の僧に5年の刑期が言い渡されたという。
何時求刑されたかは不明。
3人は他の10人の僧侶と共に、2008年5月19日、当僧院で愛国再教育キャンペーンが行われた際、逮捕された。
その時、僧侶たちはダライ・ラマ法王を非難することを強要されたが、彼等は「ダライ・ラマ法王は我々の根本の師であり、素晴らしい人である。決して非難することなどできない」と宣言したという。
その日13人の僧侶が逮捕されたが、この3人以外の10人は1年後、2009年に開放された。
当局は当僧院が新たな僧侶を受け入れることを拒否しているという。
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学生によるデモは終わらず、25日にはさらに青海湖の西にある
テムチェン(ཐེམ་ཆེན་、青海省海西自治州天峻県)に広がった。
チベット中学の学生300人以上が午後2時、県政府正門前までデモ行進したという。(白光藏网)
これでチベット人学生によるデモは7日連続で起こっている。
亡命チベット人学生たちも各学校で、内地の学生たちへの連帯を示し、激励する集会を至る所で開いている。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)