チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2010年6月20日
クリアーライト
今日は、確か法王は長野の善光寺で「クリアーライト」についての講義をされたはず。
法王が海外でタントラの話をされることは稀なので、日本の方々には貴重な機会となったかと思う。
とかく誤解を招きやすいタントラとかクリアーライトについて、少しでも正しい知識に近づければいいのではないかと思う。
ダラムサラから今回も4人ほどチベット人ジャーナリストが法王の来日に合わせて招待(高橋さつきさんの個人招待)されているので、ダラムサラにも日本訪問の情報は逐一入っている。
たとえば、東京のホテルで法王をお迎えした牧野議員が自慢の耳たぶを法王に両方とも引っ張られる、というシーンも政府のテレビで流されていた。
もちろん、同時に「今回も政府要人との面会は一切予定されていない」というコメントが付けられた。
「前回のアメリカ訪問の時にはオバマ大統領がホワイトハウスに迎えたというのに、この違いは何か?」なんてJapan realtimeが出した記事をPhayulが掲載したりした。
この記事
http://phayul.com/news/article.aspx?id=27510&article=No+Official+Welcome+For+The+Dalai+Lama
石濱先生がブログで訳されている。
http://shirayuki.blog51.fc2.com/blog-date-20100618.html
小沢氏が下りて、その代わりに枝野幸男さんが幹事長に就任したというので、ひょっとして、と期待されたサポーターの方もいらっしゃったと思う。
中国政府さえ、「チベット支援に関わっている議員が幹事長に就任した。これは警戒せねばならぬ」なんてコメントしてくれたほどの出来事だった。
しかし、管首相は鳩山氏の「東アジア共同体」構想を引き継ぐと明言したしで、サポーターは期待しても無駄だと言われたようなものだ。
もっとも、我々日本のサポーターもいつも、議員さんたちに何のロビングもサービスもしないで、ただ期待して持ってるだけという欠点がある。
もちろん、代表事務所はこの機会をとらえ積極的に枝野さんとかにアプローチされているであろうと察するが、ことNGOとなると、枝野さんはおろか牧野さんに対してもほとんど何のロビングもサービスもやってないというのが現状でなないだろうか?
諸外国に比べるとこの差は歴然としている。
外国では、NGOは政治家を動かしてなんぼと思われている。
各地域の代表部と一緒に、みんなよく働いて、その結果オバマ大統領を始め各国の首相とか大臣に法王が会うことができているのだ。
どうせ日本は仏教も政治もこんなもの、と私を含め、諦め顔の人も多いのかもしれない。
だが、今、もしかしてチャンスなのかもしれない。少しでもいいから日本政府の中国やチベットに対する態度、見解を正しい方向に変えさせる努力を為すべきだと思う。
日本の政治家が中国を怖がって法王と会おうとしない、というニュースはRFAなどを通じてチベット内地にも伝えられている。このニュースが彼らを勇気づけないことは確かだ。
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以下、ITSNからのお願いとイベントの紹介。
親愛なる日本のチベット支援団体(及び個人サポーター)の皆様へ
(ロンドン/若松様訳)
現在ダライ・ラマが訪問中の日本の皆様へ、他の国の支援団体に先駆けて、メッセージをお送りします。
ダライ・ラマ法王75歳のお誕生日のお祝いに、すでに様々な催しが企画され、実行に移されているようです。
ITSNではお誕生日の特別なお祝いとして、以下のようなキャンペーンアクションを提案します。
皆様のお祝いの催しやイベント等で、どうぞ、ご活用ください。
1.オンラインアクション;
ダライ・ラマ法王の75歳のお誕生日に世界的な政治支援を要請するオンラインアクションです。
ITSNではアクションのサイトとアクションを広めるためのビデオを作成しました。
オンラインアクションでは、ダライ・ラマ法王/胡錦濤主席会談実現を、世界で最も影響力のあるG8リーダーに(欧州議長を含む)要請します。
会談が実現することによりチベットの将来に関する現実的な協議の進展をはかる意図があります。
アクションのオンライン署名にサインしてくれるよう以下のリンクを広めることができます。
* 署名アクションのリンク;http://org2.democracyinaction.org/o/5380/p/dia/action/public/?action_KEY=3434
* アイ・ラブ・チベットのサイトからwww.ihearttibet.org/ilovethedalailama.
署名にサインすると自動的にこのページに誘導されます。こちらでは法王様へお誕生日のメッセージを残すことが出来ます。
* この他、皆様のウェブサイトのテンプレートから直に署名ページへリンクすることも可能ですのでITSNまでご連絡下さい。campaigns@tibetnetwork.org 指定のウェブサイトにテンプレを用意させていただきます。
2.オンライン、ダライ・ラマ75’ビデオ:www.dalailama75.org をクリックすると,自動的にアクションの署名サイトに誘導され上記のアクションの参加を呼びかけます。
署名サイト;www.dalailama75.org
PV ビデオ;http://vimeo.com/12579487(英語)
PV ビデオ;http://vimeo.com/12669706(日本語)
youtube; http://www.youtube.com/watch?v=DoPXhzGGpJQ.
どのビデオも皆様のサイトやブログで簡単にご紹介頂けるようなっていますので、広くご紹介ください。
3.議員、著名支援者からのお誕生日のお祝いの言葉:
いくつかの大きな支援団体では、議員、宗教指導者、著名人(音楽家、俳優、セレブ)からのお祝いの言葉をまとめる作業が始められています。
どうぞ、皆様のところに寄せられたメッセージも以下のような方法で共有してください。
*サイトの掲示版にメッセージを残す;http://www.ihearttibet.org/dalailamabirthdaymessage
* ITSNサイトhttp://www.tibetnetwork.org/resources-losar2137
(日本語のFree Tibet Japanからも;http://freetibet.holy.jp/wp-content/uploads/Windhorse_Template1.pdf)
からダウンロードできるルンタを色々な紙にプリントしてイベント会場等で、それぞれメッセージを裏に書いてもらい、ディスプレイとする。
法王様のお誕生日は ‘ World Tibet Day’ (世界チベットデー)でもあります。さらに詳しく知りたい方は www.worldtibetday.org を御覧下さい。または info@worldtibetday.org までメールでお問い合わせ下さい。
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と、ITSNで思い出した。
6月12日のテンジン・デレック・リンポチェに関するエントリーの中に訂正すべき間違いがありました。
http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/51464483.html
「チベット側の情報によれば、姉妹は一人の兄(または弟)に対し、自分たちが北京の中央政府にもリンポチェの無罪を訴えたと語ったという。
兄は姉妹にその訴えを続けるように勧めた。彼自身もすでに26の省庁に無実を訴える手紙を送ったという」と訳した部分。
原文にthe two sisters told their brotherとあるが、この「brother 」を私がリンポチェとは別の兄弟の誰かと勘違いしてしまい、上記のような訳をしてしまった。
このでいう「brother 」とはリンポチェ本人のことでした。
だから、ここは
「チベット側の情報によれば、姉妹は兄(のリンポチェ)に対し、自分たちが北京の中央政府にもリンポチェの無罪を訴えたと語ったという。
兄(リンポチェ)は姉妹にその訴えを続けるように勧めた。リンポチェ自身もすでに26の省庁に無実を訴える手紙を送ったという」
と言うことになる。
なお、先の16日、ITSN日本コーディネーターの鎌田さんとSFT代表のツェリン・ドルジェさんその他が中国大使館に出向かれました。
以下、鎌田さんからの報告です。
昨日(6月16日)、午前9時、SFT-Jのメンバーと私で東京麻布の中国大使館前で
上記既集約分、約36000筆の署名を、ベルリン(ドイツ),デリー(インド),フランクフルト(ドイツ),ロンドン(イギリス),ニューヨーク(アメリカ)、東京(日本)、トロント(カナダ)とワシントンD.C(アメリカ)の各地に於ける一斉行動の一環として提出してきました。
署名総数は提出前37,438筆でしたが、昨日午後、目標数の4万筆に達しました。皆様のご協力に深く感謝いたします。
また皆さまにご協力いただきました、この署名提出を支持し、アピールするチベット支援団体の賛同署名をマスコミ、外務省など関係先に送付しましたのでご報告いたします。署名に連名された皆様にこの場をお借りして深く御礼申し上げます。
なお、皆さまからお預かりした署名の原本は、このあとロンドンのITSN本部に集約されます。
ご協力ありがとうございました。
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以下、イベントのお知らせ。
ダライ・ラマ法王生誕75年 祝賀特別記念行事
「チベット 砂曼荼羅の世界」+野田雅也写真展
細かい色砂を盛り、仏教の世界観を描く砂曼荼羅(マンダラ)をご存知ですか?
6月29日~7月4日までの6日間をかけて、南インドから来日したチベット僧たちが、チベット仏教美術の頂点である砂曼荼羅を、相田みつを美術館にて公開制作します。
息をのむほどの緻密さと鮮やかさ、そして世界平和の祈りをこめて制作する僧侶たちの姿などを間近に見ることのできるたいへん貴重な機会です。最終日に行われる、制作した砂曼荼羅をいっきに壊してしまう破壇の儀式は必見です。
その他、チベット仏教の声明、説法、仮面舞踏、瞑想セッション、そして連日の講演会も行われます。
同会場では、野田雅也写真展と難民の子どもたちが描いた絵画展も開催されます。チベットの伝統文化が盛りだくさんのこの6日間を、どうぞお楽しみください。
フォトジャーナリスト 野田雅也
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2010年6月29日(火)~7月4日(日)
【砂曼荼羅】10:00~18:30
(6/29は14:00から。7/3は16:30まで。7/4は15:30まで)
【会 場】相田みつを美術館 第2ホール
【入場料】1日券 1,500円/通し券 5,000円
【主 催】ダライ・ラマ法王日本代表部事務所 / 相田みつを美術館
「チベット 砂曼荼羅の世界」の詳細はこちら
http://www.tibethouse.jp/event/2010/sandmandala2010.html#river
相田みつお美術館
http://www.mitsuo.co.jp/museum/index.html
□ 6/29(火)19:00~20:00
「感性脳を飛翔させるチベット仏教の美」 大橋 力(脳科学者=音楽家・山城祥二)
□ 6/30(水) 19:00~20:00
「対 談」龍村 仁(映画監督)・有本 香(ジャーナリスト)
□ 7/01(木)19:00~20:00
「モンゴル人はみなチベット仏教徒」宮脇淳子(モンゴル史家・学術博士)
□ 7/02(金) 16:30~18:00
特別講演 「パンチェン・ラマについて」
□ 7/02(金) 19:00~20:00
「チベット仏教のマンダラ」石濱裕美子(早稲田大学教授)
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)