チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2009年11月23日

明日から再び法王のダラムサラ・ティーチング

Pocket

8987e11e.jpg法王は昨日デリー近郊で行われていた「Hind Swaraj Centenary Commemoration International Conference インド独立運動100周年記念国際会議」に出席されました。
http://phayul.com/news/article.aspx?id=26052&article=I+am+a+son+of+India%2c+Dalai+Lama+says+at+Gandhian+event

会議の趣旨は「ガンジーの提唱した非暴力による自治(独立)獲得運動を世界中に推進させる」こと。
会議には18カ国から100人以上が参加者した。

会議中の法王の発言の幾つかを紹介します。

この世界的運動と位置づけられる「ガンジー主義運動」の提唱者の一人になってほしいと要請された時、
法王は「あなた方がリーダーだ。私は単なる弟子だ。インドの学生に過ぎない。あなた方がボスだ」とガンジー主義者の長老を前に話され
「そう、そう、あなた方が素晴らしい仕事をされていることを私は非常に喜んでいる」と続けられた。
また「インドは宗教間の調和を実現している国だ。インドには実に様々な宗教的伝統を実践するコミュニティーが存在する」と指摘され、

「私の身体はチベットだが、心はインドだ」と坊主頭を指さしながら語られ、
「チベットの仏教文化はインドから来た。私はインドの息子だ」

「インドは非暴力を輸出し過ぎたので今のインドにはこれが不足してきたのだ。
それは例えば仏教がビルマ、タイ、スリランカ、日本、韓国、中国にチベットにと輸出されて今ではインドの中ではほとんど消えかかっているようなものだ」
とコメントされたとか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ガンジーを生み、称賛するインドと毛沢東を生み、称賛する中国。
これからの21世紀いやでもこの二国が台頭する。
インドに頑張ってもらわないと、との思いは法王ならずとも良識ある人なら誰でもが願うところでしょう。
指食わえ政策まい進中の日本は他力本願の精神に則りインドを応援すべきでしょう。

法王は「現在アメリカ訪問中のインドのマンモハン・シン首相との会談でオバマ氏がチベット問題を必ず議題に載せてくれると信じる」と話された。
http://phayul.com/news/article.aspx?id=26047&article=I+don’t+want+to+escalate+tension+between+India%2c+China%3a+Dalai+Lama

で、法王はやっと今日午後1時半ごろダラムサラにお戻りになられました。

明日からのティーチングには変更がでて、なんと二日を三日にするとか!
全く何でそこまでサービスするのか、と言いたくなるのです。

それも、最初の予定では軽く午後だけという話だったのに、今日伝わった話によれば、まずテキストが変更され、アティーシャの「菩提道燈論」からジェ・ツォンカパのこの前日本でも講義された「悟りへの三本柱(三つの要点・ラムツォ・ナムスン)」と同じジェ・ツォンカパの「縁起讃(テンデル・トゥパ)」ということになりました。
潅頂は変わらす、「十三尊ヤマーンタカ」です。

予定は:
24日 9:30~10:30 一般仏教講義
     13:00~15:00 上記二本のテキストの講義

25日 午前中 法王自信の潅頂準備(ドゥプシャク)
    午後  ロシアグループとの質疑応答

26日 8:30~ ドゥプシャクに続き実際の潅頂

ーーー

今回は残念ながらマリアはここにいないので、日本語通訳はありません。
ただ、頼まれで私ごときがティーチングの後に「りビュークラス」を開きます。
熱心な方だけ、期待しないで、だまされたつもりで、まずは24日の夕方5時にルンタ・レストランにお越しください。

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

ちべろぐ

Archives

  • 2018年3月 (3)
  • 2017年12月 (2)
  • 2017年11月 (1)
  • 2017年7月 (2)
  • 2017年5月 (4)
  • 2017年4月 (1)
  • 2017年3月 (1)
  • 2016年12月 (2)
  • 2016年7月 (1)
  • 2016年6月 (1)
  • 2016年5月 (9)
  • 2016年3月 (1)
  • 2015年11月 (1)
  • 2015年10月 (2)
  • 2015年9月 (4)
  • 2015年8月 (2)
  • 2015年7月 (14)
  • 2015年6月 (2)
  • 2015年5月 (4)
  • 2015年4月 (5)
  • 2015年3月 (5)
  • 2015年2月 (2)
  • 2015年1月 (2)
  • 2014年12月 (12)
  • 2014年11月 (5)
  • 2014年10月 (10)
  • 2014年9月 (10)
  • 2014年8月 (3)
  • 2014年7月 (9)
  • 2014年6月 (11)
  • 2014年5月 (7)
  • 2014年4月 (21)
  • 2014年3月 (21)
  • 2014年2月 (18)
  • 2014年1月 (18)
  • 2013年12月 (20)
  • 2013年11月 (18)
  • 2013年10月 (26)
  • 2013年9月 (20)
  • 2013年8月 (17)
  • 2013年7月 (29)
  • 2013年6月 (29)
  • 2013年5月 (29)
  • 2013年4月 (29)
  • 2013年3月 (33)
  • 2013年2月 (30)
  • 2013年1月 (28)
  • 2012年12月 (37)
  • 2012年11月 (48)
  • 2012年10月 (32)
  • 2012年9月 (30)
  • 2012年8月 (38)
  • 2012年7月 (26)
  • 2012年6月 (27)
  • 2012年5月 (18)
  • 2012年4月 (28)
  • 2012年3月 (40)
  • 2012年2月 (35)
  • 2012年1月 (34)
  • 2011年12月 (24)
  • 2011年11月 (34)
  • 2011年10月 (32)
  • 2011年9月 (30)
  • 2011年8月 (31)
  • 2011年7月 (22)
  • 2011年6月 (28)
  • 2011年5月 (30)
  • 2011年4月 (27)
  • 2011年3月 (31)
  • 2011年2月 (29)
  • 2011年1月 (27)
  • 2010年12月 (26)
  • 2010年11月 (22)
  • 2010年10月 (37)
  • 2010年9月 (21)
  • 2010年8月 (23)
  • 2010年7月 (27)
  • 2010年6月 (24)
  • 2010年5月 (44)
  • 2010年4月 (34)
  • 2010年3月 (25)
  • 2010年2月 (5)
  • 2010年1月 (20)
  • 2009年12月 (25)
  • 2009年11月 (23)
  • 2009年10月 (35)
  • 2009年9月 (32)
  • 2009年8月 (26)
  • 2009年7月 (26)
  • 2009年6月 (19)
  • 2009年5月 (54)
  • 2009年4月 (52)
  • 2009年3月 (42)
  • 2009年2月 (14)
  • 2009年1月 (26)
  • 2008年12月 (33)
  • 2008年11月 (31)
  • 2008年10月 (25)
  • 2008年9月 (24)
  • 2008年8月 (24)
  • 2008年7月 (36)
  • 2008年6月 (59)
  • 2008年5月 (77)
  • 2008年4月 (59)
  • 2008年3月 (12)