チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年10月29日
ノーベル平和賞受賞者たちが「ありがとうチベット」キャンペーンを始める。
昨日10月28日午前中、ダラムサラの亡命政府外務情報省ホールにて3人の受賞者が記者会見を行いました。
(私はボケっとしてて参加していないので)
以下、28日付のphayul.comより紹介します。
私は別に居てもいなくってもいいようなものだが、デリーにいらっしゃる日本のメディアの人たち、3人もノーベル平和賞受賞者が集まって記者会見してるというのに誰もいらっしゃってなかったのでしょうか?
少なくとも一昨日はいなかったな、、、ダラムサラはノーベル・ロリエにはそんなに遠くないが日本のメディアには遠いようです。
というか、私が前もって皆さんにお知らせしなかったのがイケなかったのかも知れない。
<3人の女性ノーベル平和賞受賞者は世界中の政府が、中国政府に対しチベット人の代表と会談するために圧力をかけるよう要請した>
Jody Williams女史, Shirin Ebadi女史 及び Mairead Corrigan Maguire女史3人によれば、「Thank You Tibet・ありがとうチベット」キャンペーンとは、 来年のイベントとして、世界中でチベットの非暴力運動を推進し、チベット文化を称賛するために行われるものだという。
3人の女性は、法王とともに「PeaceJam若者会議」を行い、チベット人への支持を示すためにこの3日間ダラムサラを訪問していた。
このキャンペーンは、
コロラドの「PeaceJam Foundation」
http://www.peacejam.org/home.aspx#top
「Nobel Women’s Initiative」
http://nobelwomensinitiative.org/
及びニューヨークの「チベット・ファンド」の支援の下に行われ、「2010年3月4日のニューヨーク大イベント」に向けて様々なイベントが行われる。
最終イベントには、チベット文化を称賛し、チベット問題を前進させるために、
有名人やノーベル平和賞受賞者が集う。
このキャンペーンのためのウエブ・サイトが来週の月曜日にオープンされる。
http://thankyoutibet.org/
そこには世界中の誰でも自由にチベットとその文化に関するエッセイ、詩、芸術作品等を掲載することができ、それらがイベント期間中に随時展示される。
主催者側はこのキャンペーンにより世界中の数百万人からの支援活動を生み出したいという。
Jody Williams女史と Mairead Maguire女史が28日の記者会見の席上、「ありがとうチベット」キャンペーンの始まりを宣言し、Jody女史が3人の「共同声明」を読み上げた。
去年のノーベル平和賞候補に挙げられていたPeaceJamの創始者Dawn Engle氏及び共同創始者Ivan Suvanjieff 氏もこの記者会見に同席していた。
声明は「ダライ・ラマ法王とチベットの人々は世界が失いかけている大事な価値を堅く守り続けている」として「彼らは我々すべてのモデルだ」と言う。
さらに「人々は攻撃を受け、文化はその場所を変えさせられたにも関わらず、チベット人たちは慈悲の心を説き、実践し、すべての人々の尊厳を尊重する」と続けた。
声明では、チベットの人々が「その文化破壊と国土侵略に対し平和的非暴力の抵抗の道を選んだこと」は「素晴らしい選択」だったとコメントされ、
「今、ダライ・ラマ法王と亡命チベット人社会は彼らの文化を実践し保存する自由を要求している。周辺諸国及び世界の国々の政府は中国政府に対しチベット代表と建設的対話を行うよう勧告すべきだ」
「中国政府と世界中のチベット人を支援するリーダーたちが、チベットの人々の声に耳傾けそれに答えるために、チベットの将来の地位とチベット人と中国人の関係について真摯な話し合いをするために、共同しないという理由はない」と明言された。
以下略。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)