チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2008年5月31日
ラサ ラモチェ僧侶逮捕、S・ストーン、中国とは
ラサのラモチェ僧院と言えば、3月14日ラサ動乱の時デモ出発点の一つであり、この付近では武装部隊の無差別発砲により大勢のチベット人が亡くなった場所である。
その後多数の僧侶が逮捕された。
今も残された僧侶に対する当局側の執拗ないじめは続いているようだ。
4月7日には多数の僧侶が逮捕されたという。そのうち5人を除いた僧侶たちは17日間の拘留の後一旦釈放された。
しかしまた、5月26日3名の僧侶が逮捕されたという。
逮捕された僧侶の名はプチュン、ダドゥルもう一人のメルド出身の僧侶の名は不明。
逮捕容疑は外国に通じて情報を流したことだという。
中国側は何度も僧院に押し掛けては残りの僧侶を逮捕しようとするが、常に僧侶側の激しい抵抗に遭っているという。
しかし双方の緊張は高まっており、不測の事態が起こらないことを祈る、
以上5月30日付委員会リリースより。
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日本から入ってくる最近のチベット関係のニュースはシャロン.ストーンが「地震はカルマよ」と言ったことを中国が激怒、一斉に激しくいつものヒステリー症状を露にして彼女を攻撃した、という話ばかり。(本当は三峡ダムのせいと言えばもっと違った効果を期待できたろうに!)
効果抜群で、とうとう彼女を謝らせることにも成功したとか。
中国は国内だけでは物足りず、海外にまで言論の自由廃止運動を広めようとしているらしい。実際、北朝鮮、ビルマ、アフリカではこれが受けている。
自分たちも我慢しているんだ、お前らも仲間になれ、と言いたくなるもの解るけど、その動物的反応だけはどうにかならないのかね。
昨日何気なしに、中国の四川放送(ダラムサラのケーブルテレビにはラサ放送だって入るのだ)を見ていたら、丁度地震関係の放送をやっていた。
次から次へとやらせ見え見えのシーンばかりが続く、軍隊がダム決壊を回避すべくせっせと働く様子、空を飛ぶヘリ、病人を政府要人が見舞う様子、緊急物資が届く様子、それを感謝する民衆。
間に入る市民へのインタビューではみんなオームのように中国政府の働きを讃える言葉を続ける。
見ていて本気に吐き気がして来た。
口をハイジャックされた人々。
めくらにされた人々。こんな人たちが12億人もいるとは!
もっともきっと心はまだハイジャックされていない人も多いかも(期待)?
その場合は本当のところは数億人程度かな?
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中国はグーグル等のオンライン地図サービスに対して以下のごとくの通達を出したとか。
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=31&id=502766
「グーグル」閉鎖の危機!オンライン地図の「機密漏えい」を徹底調査―中国
(Record China – 05月29日 21:23)
以下一部、
29日、オンライン地図サービス「グーグルアース」など20数サイトが中国の国家機密保持を脅かすとして、政府各部門から、年内に改善しなければ削除すると言い渡されている。写真はグーグルのロゴ。
2008年5月29日、新華社通信(電子版)によると、オンライン地図サービス「グーグルアース(Google Earth)」など20数サイトが中国の国家機密保持を脅かすとして、国家測絵局(測量地図機関)、外交部、公安部など8部門から、年末まで改善しなければ削除すると言い渡されている。
李部長はまた、オンライン地図の違法性2点を強調。1点は、「台湾を独立国家として表示する、南シナ海の南沙・西沙諸島、東シナ海の尖閣諸島(中国名:釣魚島)を中国領土として表示しない」問題。もう1点は、「国家機密に関わる重要な軍事基地や原子力潜水艦などが撮影される」問題としている。
そんなに隠していたいものだらけの中国なのですよね。
悪いことをしているとき人は誰でもそうしたがるもの。
もっともアメリカの衛星撃ち落とさない限り、いずれ全部見られていることはいっしょでしょうに。
でもやはり私たち達が見れるかどうかの違いは大きいが、もっともダラムサラじゃグーグルアースなんてシャレたもの使えないけど。
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最後にだめ押しの中国の記事をご紹介します。
http://www.people.ne.jp/a/1334b1ba68944a4583059163c59c84ff
以下を読むにつけ、本当にこんなの相手にまともな話など出来るのかいな!?と思ってしまう。
地震のために中国に寄付するために世界中のチベット人が募金活動をしてるというのにだ。
ダライが「中国の人権問題」を証言?(2)
ここ最近、ダライ(ダライ・ラマ14世)はドイツや英国など欧州各国を訪ね、いたるところで無責任な発言をしている。中国政府と中国の人民が震災救援に全力を注いでいる時に、ダライは目の前に発生している人権保護にはなんら実質的な貢献をせず、「人権」を、自らを粉飾し、中国政府にプレッシャーをかける武器としていることを忘れていない。
その例として、ダライはドイツのメディアに対し、拉薩(ラサ)で起こった「3.14」暴力事件の中国政府の法的処置を「鎮圧」と呼び、英メディアに対しては「中国政府には『道徳的な権威』が欠けている」と発言。英ブランウン首相との会談では「西蔵(チベット)は『文化的大虐殺』に遭っている。これが『人権を破壊する』中国政府のやり方だ」と訴え、中国に対して「さらにプレッシャーをかける」よう要求した。
「人権への関心」を幾度となく口にするダライは、かつて自分が統治していたあの政教一致、封建農奴制の上に立った旧西蔵が極めて残酷であり、人口の90%以上を占める農奴には最低限の生存権さえも保障されておらず、西蔵史上において誰もが認める人権の暗黒期だったことを忘れたのだろうか。ダライが画策・扇動した「3.14」暴力事件は各民族からなる住民の生存権・財産権・発展権を破壊し、vその人権を踏みにじった。
人権問題について、悪名を歴史に記録され、いまでもデマ三昧のダライが、何の資格があっていわゆる「中国の人権問題」を「証言」するのか?また、どのような「道徳的権威」から中国の人権事業を非難するのか?
ダライにとって(四川大地震が発生した)この時にこそ、もっと実際の行動で誠意を示すべきだ。真に祖国分裂の活動を止め、暴力活動の画策・扇動を止め、北京五輪を破壊する活動を止めること、そして中央政府との次の話し合いに向けてその条件を作り出すことこそが、彼にとって唯一の解決策だ。しかし、様々な事実が明らかにするように、ダライはなお分裂活動を停止していない。その上、「人権」は彼にとって分裂活動を行う隠れみのでしかないのだ。(編集KA)
「人民網日本語版」 2008年05月29日
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それにしても何でどの新聞も、チベットの中でこんなにも毎日尼僧の決死の抗議とか、拷問死とか起こっているのに報道しないのか!?
現地からの電話は信じられなくて、北京の新華社伝なら信用して報道しても良いが日本の常識なのか?
やっぱ、人が大勢死なない限り扱えないという訳でしょう。
明日朝ダライラマ法王がダラムサラにお帰りになる!
6月5,6日ツクラカンで法王のティーチングがある。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)