
チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2017年5月7日
<続報>ボラでの焼身抗議 16歳・中学生
焼身の現場となったボラ僧院。
5月6日付RFAチベット語版によれば、今月2日アムド、ボラ(བླ་བྲང་བསང་ཆུ་རྫོང་འབོ་ར་ཞང་甘粛省甘南チベット族自治州夏河県ボラ郷)で焼身したチベット人の氏名はチャドル・キャプ(ཕྱག་རྡོར་སྐྱབས། )、16歳の男子中学生という。
RFAが現地から得た情報によれば、2日の夕方、ボラ僧院の境内でチャドル・キャプはガソリンをかぶり、火を点けると同時に「チベットに自由を!ダライ・ラマ法王をチベットに!」と叫びながら、ボラ庁舎に向かって走った。しかし、火の勢いが強く、しばらくして倒れ込んだという。
直ちに公安職員と軍人が大勢現場に駆けつけ、彼の火を消し、どこかに連れさったという。その後ボラは厳戒態勢下となり、彼の生死などの情報は未だ伝わっていない。
ボラ、ダルツォ村の出身、母ドルマ・ツォ、父スパの息子であるチャドル・キャプはまだ16歳であった。
参照:5月6日付RFAチベット語版 http://www.rfa.org/tibetan/sargyur/shakdor-kyab-self-immolation-in-bora-05062017222516.html
筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)